「UGC」って何?なんとなく分かっているつもりの基本的なマーケティング用語を、SMMLabがやさしく解説します!

用語説明:【UGC(User Generated Contents=ユーザー生成コンテンツ) 】

ユーザーの手によって制作・生成されたコンテンツの総称。電子掲示板(BBS)、ブログ、プロフィールサイト、Wiki、SNS、ソーシャルブックマーク、動画投稿サイト、写真共有サイト、イラスト投稿サイトなどの各種ソーシャルメディアに、書き込まれたり投稿されたコンテンツや、それらに対する感想、レビューなどのコメントも含まれる。

解説

コントロール出来ないUGCをマーケティングに活用するには

近年、高性能なPCやデジタルデバイスが安価となり、アプリケーションソフトなどが発達したことにより、文章、絵、写真、映像、音楽などのコンテンツを、誰にでも制作することが出来るようになりました。また、ネット環境が高速かつ大容量になったことで、一般のユーザーでもリッチコンテンツを発信することが容易になり、2000年前後から、UGCがネット上の重要なコンテンツとして注目されるようになりました。

UGCは、ユーザーがユーザーに向けて制作・発信している情報であることが多く、クチコミとして信頼性が高いと評価される傾向が強いため、企業もマーケティングにおいて上手に活用することが必要です。

しかし自然発生的なUGCは、企業がコントロール出来るものではなく、そのクオリティーレベルも玉石混交であり、既存メディアの二次利用など権利関係に問題がある場合もあります。そのため、マーケティングに活用出来るUGCを生成するためには、企業自らが積極的に関与していく必要があります。

企業が考えるべきUGC創出の3つの観点

企業がUGC創出に関与するポイントとしては、分析、支援、拡散という3つの観点が考えられます。

分析
ソーシャルリスニングなど、すでに発生しているUGCを分析することによって、ユーザーの興味・関心を理解し、共感を得やすいテーマや文脈を洞察する。

支援
ユーザーがコンテンツを作りたくなる“ネタ”や素材を用意し、コンテンツを生成・発信しやすい環境やツールを提供する。

拡散
ユーザーが作ったコンテンツをまとめたり、話題になりやすい切り口を与えるなどの加工をし、SNSや他のユーザーに伝搬しやすくなる仕組みを使って情報拡散しやすくする。

UGC創出施策として、テーマにそった投稿を募集するキュレーション型(応募投稿をまとめる)やコンテンスト型(応募投稿に優劣を付ける)のキャンペーンを実施する場合は、以上の3つの観点で企画を設計することが重要です。ただ、UGCの内容を操作するような行き過ぎた関与は、ステルスマーケティングになってしまう危険性もあるので注意が必要でしょう。

良質なUGCはユーザーのエンゲージメントありき

キャンペーンにどんなに面白いテーマや豪華な賞品を用意したとしても、そもそも参加するユーザーが、その企業のブランドや製品、サービスにアフィニティ(Affinity:親密感)や愛着を感じていなければ、マーケティング効果の期待できる、熱量のあるコンテンツを生成することは出来ません。

コンテンツの重要度がますます高まっている今、良質なUGCを創出するためには、Facebookページやオンラインコミュニティーなど、ソーシャルメディアでの日常的なコミュニケーションで、ユーザーとの関係を構築し、エンゲージメントを醸成しておくことが、今後ますます大切になっていくと考えられます。

イラスト

速瀬 みさき

1993年よりホラー誌デビュー。漫画家として活動しながらエッセイ、イラスト、デザインなども手掛ける。近著コミックスは、メイド喫茶にバイトで潜入取材漫画。広告代理店勤務の夫を持ちながらも、マーケティングなにそれ?状態で執筆中!

公式サイト : http://www.nanacom.com/
Facebookページ : http://www.facebook.com/hayase.mi
用語解説:ソーシャルメディアマーケティングラボ

本稿は、ソーシャルメディアマーケティングラボにて掲載された記事を転載したものです。

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