日本発の「温水洗浄便座」のデザインはかっこいいですか?

1980年にTOTOが発売して約30年、無いことが考えられないほどに、生活になじんだ感がある温水洗浄便座。実は、「ウォ」で始まるあの"慣れ親しんだ呼び名"は登録商標なので、今回のアンケートでは一般名称である「温水洗浄便座」を用いています。

日本特有の機能が多い上にハイテク化も著しい「温水洗浄便座」ですが、そのデザインを海外の人々はどう感じているのでしょうか。そこで、日本在住の外国人20名に「日本発の「温水洗浄便座」のデザインはかっこいいですか?」と質問してみました。

■使いやすくてかっこいいと思います。(トルコ/30代前半/女性)
■はい。(ロシア/20代前半/女性)
■すごくかっこいいです。(タイ/30代後半/女性)
■とてもかっこいいです。大好きです。(フィリピン/40代前半/女性)
■かっこいいと思います。(ドイツ/40代前半/女性)
■かっこいいと思います。(台湾/40代前半/男性)
■はい。(韓国/40代後半/男性)
■はい、かっこいいと思います。(スペイン/30代後半/男性)
■かっこいいと思います。(アメリカ/20代後半/男性)
■はい。(ブラジル/20代後半/男性)
■かっこいいと思います。(マレーシア/30代前半/男性)
■デザインはかっこいいと思います(スウェーデン/40代後半/女性)
■かっこいいと思います。(ペルー/30代前半/男性)
■かっこいい。進化しています。(イスラエル/30代後半/女性)
■シンプルなデザインでいいと思う。(イギリス/20代前半/女性)
■かっこいいよりきれいって感じです。(アルゼンチン/30代前半/男性)

「温水洗浄便座」に関して、現在の普及率は70%ほど。アンケートでは肯定的な意見が大半でしたが、街や自宅など目にする機会が多いこともそのひとつの理由かもしれません。

先駆者でありシンプルでベーシックなTOTO、モダンなカラーバリエーションもあるLIXIL、個性を主張しすぎないパナソニックなど、会社によってデザインはいろいろ。また、便器の袖にボタンがあるモデル、すっきりとした印象になるリモコン式、タンクの有無など、住宅状況やインテリアに見合う仕様があります。そのほか、一般家庭向けの大きく見やすいボタンからモダンなインテリアにも合うミニマムなアルミ素材と、リモコンなどにもさまざまな選択肢がつくられています。

■かっこいいというより、便利ですね。(中国/20代後半/女性)
■便利です。しかし形による使いにくい商品が結構あります。(オーストラリア/40代前半/男性)
■デザインはきれいですが、外国人向けではないように感じます。(チュニジア/40代後半/男性)

便利にするためのボタンの多さが、かえって使いにくさにつながる、と読めそうな回答もありました。日本のトイレについて聞いたアンケートでもご紹介しましたが、TOTOにはボタンが38個もあるモデルがあるとか。また、ショップやレストランなどのデザインでは、デザイン優先で日本人の私たちですら、使い方がわかりにくいと感じる物もまれにあります。

日本人はデザイン性を求める一方で、わかりやすさを補完するために後からシールを貼る"テプラ文化"がありますが、「大」や「小」とテプラシールが貼られたリモコンを見ると、デザインと機能性の両立は難しいものなのだな…としみじみ思ってしまうのです。

■便利ですが、必要ないと思います。(ベトナム/30代前半/女性)

理由が書いていないのでなぜこの回答になったのかはわかりませんが、「温水洗浄便座」はエコではない、という印象があるのでしょうか。昨今では節水タイプかつ電気消費量も抑えたモデルも発表されており、初期に比べるとかなり環境にもよい形になっているはずなのですが…。

昔は「ご不浄」として隔離されてきたトイレですが、今ではスタイリッシュなデザインも増え、清潔さや快適さを見た目からも感じさせる物も増えてきました。細かな機能やデザイン面のアップデートは続いていますが、今後はどんな方向に進んでいくのでしょう。使いやすく、わかりやすく、かっこいい。そんなデザインになっていくといいですよね。