JR貨物はこのほど、新形式機関車の割合増加に対応するため、「新形式機関車運転シミュレータ」を運転士の養成や訓練を行う中央研修センター(東京都品川区)に新たに導入した。

EF210形式直流電気機関車運転シミュレータ

EH500形式交直流電気機関車運転シミュレータ

「新形式機関車運転シミュレータ」は、電気機関車の運転室と機械室の一部の車体部分をモックアップで製作したもの。EF210形式直流電気機関車とEH500形式交直流電気機関車の2台があり、どちらも運転室には実際の機関車と同様の運転機器を、機械室には機関車の走行や運転士の取扱いに重要な電気回路の保護機器などを配置している。

運転席モックアップの前方に設置したモニタには、線路沿線の風景がCGで流れ、運転機器の操作に連動した走行条件を再現できるという。運転機器と機械室の一部の機器は連動しており、故障時の応急処置などの訓練にも活用できるとのこと。10月から新規運転士養成と関東支社所属運転士の訓練に活用しているという。「新形式機関車運転シミュレータ」の導入にともない、国鉄時代から使用してきた従来形式機関車の実物を使用したシミュレータ3台のうち1台は廃止となった。

新形式機関車のブレーキ機構の理解促進を目的として、実際の台車を用いたブレーキ制御装置と連動させたブレーキシステム教材も新たに設置。運転機器を取り付けた簡易運転台での操作により、実際の台車のブレーキ装置を作動させる教材で、ブレーキシステム内部の作用を液晶モニタで確認できるという。

あわせて実際に発生した事故現場や、あらかじめ想定した事故現場を再現し、その状況を運転シミュレータ前面の液晶モニタに描写することで、その区間を模擬運転できる「事故発生線路再現ソフトウェア」も導入。支社ごとに導入する「運転士異常時対応訓練シミュレータ」の整備に合わせて、各支社での運転士の訓練に活用する予定だ。