厚生労働省は7日、平成23年(2011年)3月新規学卒者の卒業後3年以内の離職状況の調査結果を発表した。

中卒の3年以内離職率は64.8%に

新規学卒者の離職率を学歴別に見ると、「大学卒」の32.5%、「短大卒」の41.2%、「高校卒」の39.6%、「中学卒」の64.8%が3年以内に離職。全学歴で離職率が前年を上回る結果となった。

平成23年3月新規学卒者の離職率

大卒の離職率を事業規模別に見ると、「5人未満」(60.4%)、「5~29人未満」(51.4%)が50%を上回っている。離職率は規模が大きくなることに低くなっており、従業員が「1,000人以上」である大企業の離職率は22.8%にとどまった。

産業別に見ると、大卒の離職率が高いのは「宿泊・飲食サービス」(52.3%)、「生活関連サービス・娯楽」(48.6%)、「教育・学習支援」(48.5%)、「小売」(39.4%)、「医療・福祉」(38.8%)であった。高卒では「宿泊・飲食サービス」(66.9%)、「教育・学習支援」(65.7%)、「生活関連サービス・娯楽」(62.6%)、「小売」(53.3%)、「建設業」(48.5%)が上位となった。

内定率と離職率の関連は?

厚労省は新卒内定率と3年以内離職率の関連性も調査。大卒内定率が過去15年で最低の91.0%に落ち込んだ「平成23年(2011年)卒」の3年以内離職率は32.4%と高め。一方、内定率が過去15年間で最高の96.9%を記録した「平成20年(2008年)卒」の離職率は30.0%にとどまった。

新規学卒者就職内定率と3年以内離職率(大学)

高校卒では「平成23年(2011年)卒」の内定率は95.2%で離職率は前年比増の39.6%。一方、内定率が97.1%であった「平成20年(2008年)卒」の離職率は37.6%と過去22年間で最も低かった。同省は以上の調査結果より、内定率が低い年に卒業した者の3年以内離職率は高くなる傾向があるとしている。

新規学卒者就職内定率と3年以内離職率(高校)