ダイハツ工業は10日、新型軽乗用車「ウェイク」を発表した。あわせて都内で報道発表会も実施された。

報道発表会にて公開された新型軽乗用車「ウェイク」

今回発表された新型軽乗用車は、昨年の東京モーターショーに参考出品されたコンセプトカー「DECA DECA(デカデカ)」をベースに開発が進められた。目線の高さ1,387mmとし、座ってわかる見晴らしの良さを実現した「ファインビジョン」、全高1,835mm、室内高1,455mmで軽最大の室内空間となる「ウルトラスペース」、安心・安全の基本性能「ファン&リラックスドライブコンセプト」、圧倒的な荷室「ミラクルラゲージ」、存在感と多用途性を感じるスタイリング「WAKUWAKU BOX」の5つを特徴としている。

報道発表会に登壇したダイハツ工業取締役社長、三井正則氏は、「ウェイク」の車名について、「お客様のワクワクした心を呼び覚まし、日本を元気づけたい。そんな思いで名づけました」と述べた。日常からレジャーまで、多用途に使用できる「ウェイク」は、ダイハツの主力3車種「ミラ イース」「ムーブ」「タント」に続く新ジャンルの軽乗用車との位置づけに。「とくに高いアイポイントによる視界の良さ、いろいろな使い方ができる荷室の広さにこだわりました」と三井氏は説明した。

報道発表会では6ジャンルの「レジャー・プロフェッショナル」も登壇。それぞれの使用シーンに合わせた「ウェイク」の展示も行われた

「ウェイク」では新たな取組みとして、企画段階から45の使用シーンを想定して開発されたほか、6ジャンルの「レジャー・プロフェッショナル」(釣り、登山、キャンプ、サーフィン、スノーボード・スキー、自転車)とコミュニケーションを図ってきたという。同車の原寸大の模型は1年前に完成し、「レジャー・プロフェッショナル」を招いて評価会を実施。そこで出た意見やアドバイスをもとに改良が重ねられた。

評価会に関して、「とにかく見て、しっかりダメ出ししてくださいと伝えました。その分、たくさんダメ出しされましたが……」とダイハツ工業製品企画部チーフエンジニア、中島雅之氏。「釣りをする人は、日が昇る前の暗いうちから魚との勝負が始まっている」「バックドア下のスペースは基地になるから、暗闇でも作業できる工夫がほしい」との意見からバックドアランプを装備し、「スキー・スノーボードで濡れたものを帰りの車中で乾かしたい」との意見をもとにシステムバーやオーバーヘッドネットを取り付けるなど、レジャー使用時の利便性が向上したクルマに仕上がったという。

新型軽乗用車「ウェイク」の価格は135万~187万3,800円(税込)。10日から全国一斉に販売され、11月15・16日に発表展示会も実施する。国内月販目標台数は5,000台。