一般社団法人日本産業カウンセラー協会はこのほど、「世界自殺予防デー(9月10日)」にあわせて開設した「働く人の電話相談室」の相談内容を集計し発表した。同調査は、9月10日から12日にかけて同協会の各支部にて受け付けた電話相談における、のべ628名による計1,025件の相談内容を集計している。

「カテゴリ別相談件数」

「『職場の悩み』の内訳」

相談者の男女比は、男性199人(34.9%)、女性372人(65.1%)で、女性のほうが約2倍となっている。相談件数における男女比もほぼ同様で、男性336件(34.8%)、女性630件(65.2%)となり、女性のほうが30.4%高い結果となっている。

相談内容でもっとも多かったのが「職場の悩み」についての相談で、男女合計で344件、全体の約35%となった。「職場の悩み」の中で「人間関係」について悩んでいる人は344件中136件となり、全体の約4割を占める結果となった。

「30代~40代女性の『職場の悩み』の相談内訳」

30~40代の働き盛りの世代に絞って相談内訳を見てみると、「職場の悩み」のうち「人間関係」に関する相談が176件中68件(38.6%)ともっとも多く、次いで「パワハラ」に関する相談が176件中26件(14.8%)と多い結果となった。

さらに対象を30代~40代の女性に絞って内訳を見ると、「いじめ」が122件中14件(11.5%)と多く、「人間関係」の悩みと深くリンクしている状況が推察できるという。

「職場の人間関係における悩みの対象者」

「悩みを相談する相手」

男性の場合は「上司」との関係に悩んでいる人が49件中30件(61.2%)と多く、一方女性の場合は、67件の相談のうち「上司(40.3%)」よりも「同僚(52.2%)」との関係に悩んでいる人が多いことがわかった。また、男女ともに「上司」との関係に悩んでいる人が多いという反面、抱えている悩みを相談する相手としても「上司」と回答する人が428件中47件(11%)と家族に次いで多い結果となっている。