りそな銀行のATMを活用したマーケティング事例 -- TERADATA 2014 PARTNERS

 

米国時間の10月22日、テネシー州ナッシュビルで行われているTeradataユーザーグループの年次カンファレンス「TERADATA 2014 PARTNERS」は4日目を迎え、データウェアハウス「Teradata」を使用してリテールバンキングのマーケティングを行う、りそな銀行がその事例を紹介した。

りそな銀行は、りそなグループの中核をなす銀行で、国内では3大メガバンクに続く4番目の規模に位置する。通常の商業銀行業務に加えて、フルラインの委託業務を行っているのが特徴だ。

りそなグループの営業基盤は、首都圏と関西圏の2大都市圏を中心に展開。営業店舗数は約600店、貸出金の約8割は個人と中小企業の顧客で、預金はほぼ個人が占める。リテール業務に軸足を置いた構成を取っている。

日本の多くの銀行が営業時間を午前9時~午後3時としているところ、りそな銀行は顧客との接点を拡大するため、夕方5時まで営業体制を延長しているのも特色だ。加えて、土日営業の拠点拡大や年中無休の店舗の新設など、顧客の視点に立ったチャネル化を進めている。

りそな銀行の講演で登壇した増川氏。りそな銀行では顧客の負担を最小限にするため、「待たない」「書かない」、そして日本固有の文化である印鑑を「押さない」という3つの「ない」を実現していると強調した

近年では、書類や事務作業、現金のやりとりを減らす目的から、生体認証機能を搭載したキャッシュカードやタッチパネル式端末を導入。さまざまなライフスタイルに対応すべく、インターネットバンキングの強化も図っている。現在は、店舗とネットバンキング、チャネルをシームレスに融合し、顧客情報を一元化することで、どこからでも顧客に最適なサービスを提供する“オムニチャネル化”を推進しているという。

MCIFとCRMの連携で、チャネル展開を加速

そんな、りそな銀行のシステム基盤は、TeradataのDWHをベースに構築したMCIF(Marketing Customer Information File)と、MCIFと連携して個々の顧客にかかわる詳細な情報をスピーディに提供し、営業活動を支援するCRMシステムの主に2つで構成する。

同社のMCIFとCRMの特徴は、顧客情報の集約、および営業店、コールセンター、インターネットバンキング、ATMなどのすべてのチャネルで情報共有、マーケティング活動を支援する点。

2013年5月には、それまで個々に運用していたCRMとMCIFのデータベース基盤を統合。厳しいレスポンスタイムが要求されるオンライン取引のCRMと、オンライン分析のMCIFを統合する難易度の高い作業だったが、膨大なトランザクションにも対応するTeradataの高パフォーマンスにより実現したという。

りそな銀行がCRMを導入した当初は、顧客とのリレーション強化や、営業店舗社員の営業支援強化が目的だった。それが2005年5月に個人CRMを導入したことで、営業支援に加えて、顧客保護、説明責任、記録立証といったコンプライアンス面での機能も追加。顧客属性や取引情報を集約することで、チャネルを横断した交渉履歴の蓄積が可能となり、りそなグループ全体でクロスセールスの対応をできる環境を構築している。

チャネル連携を活用した新規顧客の獲得施策

りそなグループでは、新規顧客を獲得する施策として、営業店、コールセンター、ATM、ネットバンクなどのチャネル連携により、各チャネルで分断されていた情報を共有し、“オールりそな”で顧客ニーズにあった商品を提案する体制を整えている。その一例として、ATMと連携した取り組みを紹介した。

具体的には、ATMとWebチャネル連携だ。りそな銀行では、ATMやネットバンキングの普及によって、通常の窓口業務はかなりの効率化が実現した。一方、優良な顧客や、営業推進が見込まれる顧客との接点が減ってしまっている課題があったという。

そのような状況を踏まえ、顧客ニーズを把握し、最適な商品サービスを提供するために、有人チャネルが最も有効であると判断。営業と顧客との接点を拡大すべく、ATMの活用をWebプロモーションの視点から見直した。

ATMのマーケティング機能を活用

実際、りそなグループの顧客セグメントを見ると、住宅ローンを使用している層や大衆(マス)層にはなかなかコンタクトできていない、といった実態がわかった。そこで、ATMのマーケティング機能を活用。ターゲット顧客がATMを利用した際に窓口に来店をうながすカードをATMから発行し、顧客の接点確保、およびクロスセールスの推進をするというものだ。いわば日本固有のの通帳の入出力記録機能を活用し、カードを発行するプロモーションである。りそな銀行としては、ATMのみを利用して窓口を使わない顧客へのローコストな告知手段として大きな役割を担っている。

では、具体的に何を行っているのか。まず、事前にターゲット顧客をデータベースにセットしておき、その顧客がATMを使用して現金を引き出すことで、個人を特定。ATMでターゲットとなる人が現金を引き出すと、終わる直前にチラシが出てくる仕組みだ。顧客は予期せぬものが出てきたことで驚き、窓口に問い合わせにくる。そこで営業店員は窓口で商品のセールスにつなげたり、各種クロスセールスを案内したりするのだという。

ATMでチラシが発行され、実際に窓口にやってくる人の割合は約4割。そのうち2割は投資商品の購入に至るといい、マーケティング施策としてはそれ相応の実勢があるとしている。

Webでの取り組みについては、オンライン上でお楽しみ機能やお役立ち情報を掲載。それにより、顧客の囲い込みや顧客の取引基盤の拡大を進めている。顧客がログインすることでユーザーを特定できるので、最適なタイミングで魅力ある製品、サービスを提供することが可能だという。現在はCRM上にある顧客情報と連携し、顧客がログインするたびに新しい商品を紹介する、といったプロモーションを行っているという。

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