マグネスケールは、スケールの絶対位置を検出し自己校正ができるレーザスケールを開発したと発表した。

同製品は、独自の露光技術により、ホログラフィックに作られた高精度スケールを高分解能で検出する光学ヘッド、および絶対位置情報を求めるアルゴリズムと補正機能を搭載したインターポレータのシステムから構成されている。これにより、超高精度な計測が可能になり、0.2μm/500mmの精度と0.5nm/mmのリニアリティを実現した。

具体的には、あらかじめ決められた格子波長分布を持つ超高精度スケールと、2つの検出ヘッド、および各検出ヘッドの相対的な位相情報から絶対位置を求めるインターポレータで構成されている。短区間移動での2つのヘッドが検出する変位量の差は、スケールの格子波長分布により、位置が異なると同じ値にならない。そのアルゴリズムを利用し、インターポレータは、2つのヘッドからの信号を高精度に内挿し、変位量の差を求めた後、変換式を用いて絶対位置情報を算出する。得られた絶対位置情報と、あらかじめ計測されメモリに書きこまれているスケールの理想の波長分布からの誤差を用いて、一方の検出ヘッドのインクリメンタル信号を補正することにより、600×500mmの大画角において0.2μmの累積精度を実現できるという。このスケールは、絶対位置情報を取得するため、電源投入時にスケールと検出ヘッドをわずかに相対移動させることが必要だが、従来のように原点位置まで移動させる必要がなくなるとしている。

これにより、半導体製造装置や半導体検査装置の高精度化、および高速化への貢献が期待されるのに加え、工作機械においては、高い分解能と精度を持つ、校正用2次元スケールを提案できるとしている。

なお、価格は100×100mm~600×500mmサイズで、約150万円~1000万円。2015年4月からサンプル出荷を開始する予定。

自己校正型2次元アブソリュートレーザスケール