ボッシュエンジニアリングはこのほど、ライトレール車両用の新しい前方衝突警報システムを開発したと発表した。レーダーセンサーとビデオセンサーの組み合わせにより、軌道上の障害物のみならず付近の車両などの動きも検知できるという。

新しい前方衝突警報システムを搭載したライトレール車両イメージ

この新しいシステムでは、多目的カメラで前方の軌道上を監視すると同時に、最大70度の視野角と最長160mの検知が可能な中距離レーダーにより、軌道上の他のレール車両や静止している障害物はもちろん、付近の乗用車やトラック、バスなどの位置と速度も記録。走行速度などのデータと照らし合わせ、障害物が接近して危険だと判断した場合には表示と音で運転士に警告する。この方式は、昼夜を問わずほぼすべての天候条件で作動するという。

すでに今年1月から同システム搭載の第1号車をドイツ・フランクフルトなどで運行し、実用データを収集。2015年半ばに量産を開始する予定で、新造車両にあらかじめ搭載するほか、現在運用中の車両への搭載も可能になる見込みだ。