KDDIとマイクロストラテジー・ジャパンは10月22日、企業のビッグデータ利活用を支援するクラウドサービス「KDDI Analytics Suite with MicroStrategy」を23日より提供すると発表した。

同サービスでは、企業が新たに専用の設備を導入することなく、膨大なビッグデータの蓄積や統合、分析から結果表示まで、一連の機能をワンストップで利用できる。

MicroStrategyは、スマートデバイスに最適化されたBIツールを提供しており、ビッグデータの分析結果を直観的かつ視覚的なユーザーインタフェースで利用できる。スマートデバイスだけではなく、PCでも利用できるマルチデバイス対応となっている。MicroStrategyのソリューションはBIツールのみだが、KDDIはKDDIクラウドプラットフォームサービスのクラウド基盤を活用して、データベースやデータ収集、加工を行なうETLなども包括的にソリューションとして提供する。現時点では、法人ユーザーの自社データ活用がベースとなっているが、将来的にオープンデータをKDDI側が提供することも視野に入れているという。

iPad上の操作画面。視認性と操作性を向上させている

なお、同サービスはクラウド環境で提供されるため、オンプレミスでの構築と比較して導入までの期間が短いことが特徴だ。ハードウェア購入やBIツール、データベースのライセンス契約など、個別に構築すると数ヶ月以上かかるが、今回のKDDI Analytics Suite with MicroStrategyでは最短2日で環境の構築が終了する。拠点は現時点で日本国内のみ。海外でのホスティングについては現在検討中としている。

クラウドサービスで気になる点はセキュリティだが、KDDIでは企業のファイルサーバーやFTPサーバーからデータをKDDI Analytics Suite with MicroStrategyに送信する際に同社の「KDDI Wide Area Virtual Switch 2」を活用。WVS2は、"セキュリティクラウド"機能として広域イントラをセキュアに守るため、法人ユーザーが安心して利用できる環境を維持できる。また、WVS2ではモバイル環境にもセキュアな接続環境を提供しており、営業先などでも安心して分析閲覧の確認ができるようになる。

価格は50ユーザー75万円(税別)~で、初期費用は0円。スペックはCPUが16コアでディスク容量は1TB、メモリは62GBとなり、標準サービスとしてデータバックアップ機能と平日9時~17時で専用の電話サポートを行なう。KDDIによると、トータルコストはオンプレミスとの比較で「2割程度押さえられる」としている。

価格表