カンタス航空(本社:シドニー)はA330型機での新しいビジネススイートのデザインを発表。アジア/ハワイ行きの国際線や主要な国内線において、年内に順次導入される予定となっている。

A330型機の新しいビジネススイート

ビジネストラベラーのためのシート

新ビジネススイートはマーク・ニューソン氏との協業でデザインされ、カンタスの所有するA330型機28機に導入される予定。同機材では世界初、離陸から着陸までシートのリクライニングが可能となる(CASAの最終認可を条件として)。このサービスは、搭乗前にラウンジで食事を済まし、機内では休息や睡眠のために時間を使うビジネストラベラーを意識したサービスとなっている。

また、新スイートはフルフラットベッドで、全席が通路側になる1-2-1配置となる。トンプソン・エアロ・シーティング社製のVantage XLシートは、人間工学に基づいた実験や専門家による機内の観察・分析、乗客からの意見を参考にして特別仕様で開発。直感的に操作できるデザイン性を最大限に高め、仕事をしながら食事ができる十分な広さや、乗客が携行する電子機器類のための収納スペースも確保している。

国際線で運航しているA330のビジネススイート、エコノミークラスの両方の客室では、シートの背面に位置するタッチパネル式の大きなモニターで、最新のパナソニックeX3 による機内エンターテイメントシステムが楽しめる。また、様々なエンターテイメント・ライブラリから備え付けの電子機器にコンテンツをストリーミングできるQ ストリーミング・テクノロジーも活用できる。

国際線で運航しているA330のエコノミークラス

なお、国際線で運航しているA330のエコノミークラスでは、受賞歴のあるレカロ社製シートの次世代モデルを導入。国内線で運航しているA330-200のエコノミークラスのシートも今後、リニューアルを予定している。

機材のインテリアのリニューアルについては1機におよそ1カ月を必要としており、カンタスのブリスベン整備工場にて来月より開始される。リニューアル後の国内線用A330の1号機は、12月後半に東海岸からパース行きで運航される予定。また、国際線においては、リニューアルされたA330は2015年1月に運航を開始する見通しとなっている。