米Appleは10月20日(現地時間)、「iOS 8.1」の提供を開始した。これは同社が16日に開催したスペシャルイベントで発表したiOS 8のアップデートで、OS X Yosemiteと連動する機能のサポート、iCloudフォトライブラリ(ベータ版)など、たくさんの機能をiOS 8に追加する。

OS X Yosemiteと連動する機能は「Continuity」と呼ばれており、いくつかの機能はiOS 8.0.2とYosemiteの組み合わせで実現していたが、iOS 8.1にアップデートすることでiPhoneユーザーがSMS/MMSをMacやiPadから送受信できるようになる。このほかメッセージでは、検索結果が表示されない問題、開封済み処理の不具合、グループメッセージの問題などが修正された。

iCloudフォトライブラリは、iCloudを写真の保管場所として利用する機能だ。iOSデバイスでは写真アプリの設定で同機能を有効にすると、ライブラリ全体が自動的にアップロードされるようになる。このほか写真アプリに「カメラロール」が復活した(iCloudフォトライブラリが無効の時に使用可能)。また、カメラアプリでタイムラプス動画を撮影する際にストレージの空き容量が少なくなっていたら警告を表示する。

Apple PayはWWDC 2014で発表したAppleの新しい決済サービスだ。iPhone 6/6 Plusを使ってNFC機能とTouch IDで簡単に支払いを済ませられる。ただし、現時点で使用できるのは米国のみとなっている。

これらのほかiOS 8.1には、PassbookパスのAirDropサポート、モバイルデータ通信で2G、3G、LTEネットワークを選択できるオプション、Siriとは別にキーボードの設定で音声入力を有効にするオプション、HealthKit対応アプリがバックグラウンドでデータアクセスする機能などが追加される。

iPhone 6およびiPhone 6 PlusでMFi補聴器の使用が安定し、VoiceOverで手書き入力、Bluetoothキーボード、点字ディスプレイを使用するときの信頼性が向上。さらに以下のような問題を修正する。

  • 一部のベースステーションに接続した際に発生するWi-Fiパフォーマンスの問題
  • Bluetoothハンズフリーデバイスに接続できない問題
  • 画面の回転が機能しなくなる問題
  • アクセスガイドが正しく機能しない問題
  • サードパーティ製キーボードでVoiceOverが機能しない問題
  • VoiceOverの音声ダイヤルで別の番号をダイヤルするまで音が鳴り続ける問題
  • iOSアップデートにOS Xキャッシュサーバを使用できない問題