厚生労働省は17日、2014年8月の毎月勤労統計調査(事業所規模5人以上)の確報を発表した。それによると、現金給与総額(1人平均、以下同)は前年同月比0.9%増の27万3,569円となり、6カ月連続で増加した。上げ幅は速報値の1.4%から下方修正された。

現金給与総額に物価変動の影響を加味した実質賃金指数は、前年同月比3.1%減となり、速報値の同2.7%減から下方修正された。実質賃金の減少は14カ月連続となる。所定内給与は同0.2%増の24万942円と、3カ月連続の増加。上げ幅は速報値の0.6%から引き下げられた。

残業代などの所定外給与は速報値の同1.8%増から同1.2%増の1万8,996円に、所定内給与と所定外給与を合わせた「きまって支給する給与(定期給与)」は同0.7%増から同0.3%増の25万9,938円に、ボーナスなどの「特別に支払われた給与」は同14.4%増から同13.4%増の1万3,631円にそれぞれ下方修正された。これは中小企業のデータが追加され、パートタイム労働者の比率が上昇したためとみられる。

常用雇用者数は前年同月比1.7%増の4,707万2,000人となり、上げ幅は速報値の1.6%増から上方修正された。このうち、一般労働者は同1.9%増から同1.3%増の3304万1,000人に下方修正され、パートタイム労働者は同0.6%増から同2.4%増の1,403万1,000人に上方修正された。