葛西臨海水族園ではこのほど、「世界の海」エリアの「バハカリフォルニア」水槽にて、バーバーフィッシュの展示を開始した。

背びれを広げるバーバーフィッシュ

"クリーナーフィッシュ"バーバーフィッシュを展示

バーバーフィッシュは東部太平洋熱帯域のカリフォルニア湾(コルテス海)からパナマ湾にかけての浅い岩礁やサンゴ礁域に生息するチョウチョウウオの仲間。

バーバーフィッシュの「バーバー」とは理容師のこと。ヨーロッパなどでは理容師は、昔からマッサージも行うなど、頭だけではなく全身を整える仕事もしていたという。バーバーフィッシュには、他の魚の体表についている寄生虫や粘液などをついばんで食べてくれる「クリーナーフィッシュ」としての習性がある。

現地のメキシコの海では、バーバーフィッシュがシュモクザメの体をクリーニングする行動が見られることもあるが、今水槽の中で同居している魚は体長15センチほどの若いファインスポッテッドジョーフィッシュのみとなる。たまに彼らをきれいにしようとしているのか、つつくことがあるが、小さなジョーフィッシュにとっては痛いようで、大きな口を広げて嫌がっているように見えるという。

同園飼育展示係・小味亮介氏は、「今後、バーバーフィッシュがクリーニングできるような大きい魚との複合展示にも挑戦してみたいと考えています」と話している。

同園の所在地は、東京都江戸川区臨海町6-2-3。