西友は10日、米国産豚肉「肩ロースブロック」と「ロース切身」の2商品を約1割値下げして販売を開始した。親会社の米ウォルマート・ストアーズとの一貫管理により、輸入商社を通さず直輸入することで販売価格を引き下げる。

米国産豚肉の直輸入スキーム(出典:西友Webサイト)

販売価格は、ともに100グラム当たり97円(税抜)。販売場所は、全国の西友371店舗および「SEIYUドットコム」。

豚肉市場は近年、需要が伸びる一方で、国内農家の減少による生産高の縮小傾向 が継続している。加えて、2013年10月に国内で豚流行性下痢(PED)の発生が確認され、全国で感染が広がったために、さらに豚の頭数が減少し、仕入れ価格、小売価格ともに高騰が続いているという。

また、日本の輸入豚肉の9割を占めると言われている米国産豚肉においても、国内の状況を受けた需要の高まりにより、同様の影響が拡大。2014年8月の平均小売価格は、同年1月と比べて、国産豚肉ロースで約4%増、輸入豚肉ロースで約29%増と、大幅な価格上昇が続いている。

今回の値下げ対象商品では、輸入商社を通さず、西友が米国の取引先から直輸入する新スキームを導入し、中間流通コストを抑えることで、販売価格の引き下げを実現。また、親会社のウォルマート・ストアーズと既に取引があり、ウォルマートが定期監査と品質管理を実施している取引先と直接取引を行うことで、安心・安全な品質で、かつ日本の消費者の好みに合う商品を安定して調達できるという。