島津製作所は、一般産業機器・研究用途・分析機器向けにコンパクトで取り回しに優れたターボ分子ポンプの新シリーズ「TMP-B300形」を10月より発売し、小型ターボ分子ポンプ市場に本格的に参入すると発表した。

同シリーズは、従来機比で約20%縮小となる195mmの高さを実現しているほか、本体スイッチで起動・停止・リセット操作ができるポンプ・コントローラー一体型と、コンパクトを実現。また、多重ドラックポンプ段の採用により、磁気軸受とセラミック玉軸受組合せ方式としては業界最高レベルの1000Paの高背圧と1×105の高い水素圧縮比を実現しているため、小型で安価な補助ポンプの選択が可能であり、省スペースな真空排気系を実現することができるという。

さらに組合せ軸受方式を採用したことで、垂直・水平・倒立のいずれの方向でも取り付けることが可能となり、ターボ分子ポンプを組み込む機器・装置の設計の自由度を高めることができるようになるとする。

なお同社では今後、小型ターボ分子ポンプのラインアップを充実させるとともに、オーバーホールをはじめとするサービスサポートの体制を整え、日本・米国・欧州・台湾・韓国・中国・東南アジアを中心に拡販を行っていく計画としている。

小型ターボ分子ポンプ「TMP-B300形」