米Microsoftは10月1日(現地時間)、2015年にリリースする計画の次期Windowsの技術プレビュー版「Windows 10 Technical Preview」の提供を開始した。開発プログラム「Windows Insider Program」に参加することで、同プログラムのページからダウンロードできるようになる。

1日にリリースされたWindows 10 Technical Previewは、9月30日にMicrosoftが発表した「Windows 10」の最初の技術プレビュー版だ。Windows 10プラットフォームのコンセプトやアイディアを体験できるようにし、開発プロセスと並行してリアルタイムにフィードバックを収集するのを目的とした開発版であり、バグが含まれ、不安定な動作やデータ消失といったトラブルが起こる可能性がある。Windows Insider Programに参加すると一般ユーザーでも試せるが、MicrosoftはWindows開発プログラムへの参加を希望する"PCエキスパート"向けのリリースとしている。

Windows 10 Technical Preview

動作要件は、1GHz以上のCPU、1GB(32-bit)または2GB(64-bit)以上のRAM、16GB以上のストレージ空きスペース、DirectX 9 (WDDMドライバ)をサポートするグラフィックスなど。Windows 8.1が動作するPCならば、基本的にWindows 10 Technical Previewが動作する。現段階で、Windows RTシステムは対象外。有効期限は2015年4月15日まで。

1日時点で対応言語は、英語、中国語(簡体字)、ブラジルポルトガル語など。Windows Insider ProgramのサイトからISOファイルをダウンロードし、DVDやUSBドライブを使ってISOファイルからインストールメディアを作成する。インストールメディア内のsetup.exeをダブルクリックするとインストールプロセスが始まる。Windows 8/8.1、Windows 7は、Windowsの設定、個人ファイル、アプリを引き継いだアップグレードが可能。ただし、システム言語が英語、中国語(簡体字)、ブラジルポルトガル語以外の言語である場合、移せるのは個人ファイルだけになる。

Microsoftは、Windows 10 Technical Preview導入に関するFAQページを用意しており、インストールする前に必ず読むように呼びかけている。Windowsの公式ブログでBrandon LeBlanc氏は「ISOファイルやUEFI BIOSに詳しくなければ、Windows 10 Technical Previewは避けるべきだろう」としている。

使用を開始すると、Windows Updateを通じて自動的に最新版にアップデートされる。Windows 10 Technical Previewで自動アップデートを無効にすることはできない。これはWindows Insider Program参加者から、常に最新版のフィードバックを収集するためである。