シャープは9月26日、4K(3,840×2,160ドット)表示対応の液晶テレビ「AQUOS(アクオス) US20」シリーズを発表した。60V型(LC-60US20)と52V型(LC-52US20)の2サイズがラインナップされ、いずれも発売は10月24日。価格はオープンで、推定市場価格はLC-60US20が38万円前後、LC-52US20が34万円前後だ(いずれも税別)。

左が60V型(LC-60US20)、右が52V型(LC-52US20)

広色域技術「リッチカラーテクノロジー」を搭載する「4K低反射パネル」を採用するモデル。リッチカラーテクノロジーでは新たに採用された発光材料をLEDバックライトと色復元回路により、2013年発売の「AQUOS UD1」シリーズ比で色域12%拡張が実現されている(シャープの測定方法による)。また、4K低反射パネルが、部屋の照明や外光の映り込みを抑制。明るい部屋でも快適な視聴を実現する。

さらに、4K液晶パネル用の高精細画像処理回路「AQUOS 4K-Master Engine PRO」が進化。地上デジタル放送やブルーレイディスク(BD)ソフトなどのHD映像を4K解像度へアップコンバートする回路に、「アダプティブアップコンバート」と「ピクセルディミング」という2つの技術が追加された。アダプティブアップコンバートは映像の周波数を解析し、帯域ごとに適正な4K変換を設定することで、入力される映像素材に適した4K変換を行うもの。これにより、より精細感のある映像表現が可能となる。ピクセルディミングは映像信号をピクセル単位に分割、解析して明るさの情報を再構成することで、細かな輝度コントロールを可能にし、映像のコントラスト感を高めるものだ。

【左】「AQUOS 4Kレコーダー TU-UD1000」 【右】付属リモコン

機能面では、HDMI2.0やコンテンツ保護規格のHDCP2.2に準拠し、HEVCデコーダーを搭載。2014年5月に発表された「AQUOS UD20」シリーズなどと同様に、「AQUOS 4Kレコーダー TU-UD1000」を接続して4K試験放送(Channnel 4K)を視聴することができる。また、NTTぷららが提供する映像配信サービス「ひかりTV」において今秋より予定されている4Kビデオオンデマンドを利用することも可能だ。

スピーカーは13×2cmのスピーカー2基に加え、8cm径のサブウーファーを搭載。さらに、本製品専用にチューニングされた音声LSI「新・AudioEngine」が採用されることで、高音質なサウンドを実現している。

チューナーは地上デジタル×3基、BS/110度CSデジタル×2基を搭載し、USB接続の外付けHDD2台への同時録画が可能となっている。USBメモリやホームネットワーク経由で動画、静止画、音楽を見やすく表示する「コンテンツマネージャー」、無線LAN接続機能、Miracast、Bluetooth接続機能などを搭載する。

そのほかの主な仕様は、表示画素数が3,840×2,160ドットで、視野角が上下・左右ともに176度、バックライトがエッジ型LED、実用最大出力が10W×2+15Wとなっている。接続インタフェースはHDMI入力×4系統、D5入力×1系統、ビデオ入力×1系統、アナログRGB入力、音声出力×1系統、ヘッドホン出力×1系統、光デジタル音声出力×1系統、USBポート×3基、LANポートを備える。

消費電力はLC-60US20が約292W、LC-52US20が約246W(待機時はいずれも0.1W)、年間消費電力はLC-60US20が225kWh/年、LC-52US20が189kWh/年、サイズはLC-60US20がW136.1×D36.1×H84.8cm、LC-52US20がW117.8×D29.6×H74.8cm、LC-60US20が約29.5kg、LC-52US20が約25kg(サイズ、質量ともにテーブルスタンド装着時)。