俳優の江口洋介が、9月30日放送の経済ドキュメンタリー番組『ガイアの夜明け』(テレビ東京系 毎週火曜22:00~22:54)で、東日本大震災の被災地である福島原発20キロ圏内の地域を取材していることが23日、明らかになった。

福島第一原発から6.5キロの浪江町を歩く江口洋介

『ガイアの夜明け』では、震災直後から、復興への道のりを経済的な視点で掘り下げていく「復興への道」シリーズを放送。番組の案内人を務める江口は、これまで3回、宮城県 と福島県の被災地を取材した。"シリーズ「復興への道」第17章 福島の未来のために…"として放送される今回は、昨年4月から避難指示解除準備区域となり、特別な許可がなくても日中は出入りできるようになった、福島第一原発から半径20キロ圏内の地域を訪れた。

江口は、原発から6.5キロ離れた浪江町を取材し、陸に打ち上げられた船や車が震災当時のまま残っていて、それらの撤去作業や、がれきの分別作業がようやく始まったばかりという町の現状を伝える。また、いずれ帰還できる時に向けて産業を復活させようと、復興のために頑張っている人たちに話を聞く。

取材を終えた江口は「実際に福島源一原発から20キロ圏内の場所に行ってみて、放射線量も東京とあまり変わらない場所が多かったですし、テレビで見ているよりもほのぼのとしている印象を受けました」とコメント。「帰ってこられる場所・コミュニティを作って、地元の人たちを元気づけたいという行動を起こしていて、思っていた以上に前向きだなと感じました。子供たちが帰ってこられる場所を作りたい、自分のやりたいことをやって、その姿を子供たちに見せたい、というすごい信念を感じました」と感想を述べた。

また、「最初に被災地に来た時(2011年8月)は、土地がひび割れ、家がひっくり返っていて、言葉が出ませんでした」と震災直後を振り返り、「そこから3年がたって、道路も開通し、港もある程度できてきてはいますが、これからは家族の絆とか、親が子に伝えたいものとか、そういう精神的なもの、ある種、生き方という意味での復興が、ものすごく大事になってくるのではないかなと感じました」と話している。