日産自動車と佐川急便は、100%電気トラック「e-NT400テストトラック」の実証運行を、2014年の夏の間2カ月間にわたって行ったことを発表した。

100%電気トラック「e-NT400テストトラック」は、小型トラック「アトラス」をベースに、「日産リーフ」のコンポーネント(モーター、バッテリー)を活用した電気自動車(EV)システムを搭載して開発されたもの。80kWの電動モーターと高出力・大容量のリチウムイオンバッテリーを採用しているほか、JC08モードでの航続可能距離は約62kmで、30分間で容量の80%まで充電可能な急速充電機能も内蔵しているという。

今回の実証実験では、日産から同車両のモニター車を佐川が貸与する形で、その実用性の検証が行われた。その結果、実証運行中に実際に使用したドライバーからは、ゼロエミッション車の強みである、騒音や振動による負担が少ない点や加速性能が高い点などが評価されたとのことで、日産では、今回の実験で得られたデータをもとに、走行性能や充電の運用などに関する検証を進め、今後の開発に生かし、将来の量産を目指すとしている。

また、佐川では、今後も新技術などによる低公害車の開発に積極的に協力するとともに、環境負荷低減に向けたさまざまな取り組みを行っていく予定としている。

100%電気トラック「e-NT400テストトラック」の外観