映画「西遊記~はじまりのはじまり~」はTOHOシネマズ有楽座ほかにて、11月21日に公開される。

鳥山明が、11月21日に公開されるチャウ・シンチー監督の映画「西遊記~はじまりのはじまり~」に推薦コメントを寄せた。

「西遊記~はじまりのはじまり~」は三蔵法師、孫悟空、沙悟浄、猪八戒が出会う以前に時間軸を置いた「西遊記」の前日譚を描くオリジナル作品。公開に先駆けて映画を観た鳥山は「予想と常識の壁を遥かに超えてみせる銀河系最強のおもしろさ!!」「お世辞を言ったところでボクに得があるわけでもないのでけっして大げさな表現でもなんでもありません。」と、作品を絶賛している。

鳥山明コメント

予想と常識の壁を遥かに超えてみせる銀河系最強のおもしろさ!!
久々に完璧な娯楽映画を観ました!
些細な部分など、どうでもいいと思わせる強烈なエネルギー!
マジとギャグの見事な使い分け!堂々とした安っぽさの演出!計算されたストーリー展開!
これこそがボクの理想とする娯楽映画の最高峰であります!
お世辞を言ったところでボクに得があるわけでもないのでけっして大げさな表現でもなんでもありません。
ボクは職業柄、映画を観ていても、つい先の展開を考えてしまったりする悪いクセがあるのですが、この映画に関しては有名な「西遊記」がモチーフであるにもかかわらずまったく予想ができませんでした。
映画のセオリーやルールのようなくだらない概念だって通用しないのです。
この素晴らしい裏切りの末、きっちりと壮大で新しい本場ならではの「西遊記」になっているし、監督のいつものテーマである「愛」と「小さなギャグ」も貫かれていることに感激します。
監督の情熱のまま、思いどおりに完成させたことが画面からバシバシ伝わってきます。
興行成績を優先するあまり観客に媚び、映像ばかりがすごくて内容といえばチャレンジ精神も個性も希薄な大作映画ばかりが氾濫する中で、このことだけでも、小気味好さにどれほど感激したことか!
もう、どう表現していいか解らないぐらい最高の「西遊記」でした!!
ちなみに、キャラクターの個性や役者さん達の人選も素晴らしく、特に最初イメージ的に意外にも思える孫悟空の役者さんの演技の巧みさには感心させられました。