世界遺産アカデミーは12月14日に「第18回世界遺産検定」を世界遺産『古都奈良の文化財』の構成資産のひとつである「薬師寺」(奈良県奈良市)で初めて実施する。

国宝東塔は平成31年春まで解体修理中

受検申込者数は前年比133%に

「世界遺産検定」は、世界遺産についての理解を基礎から専門分野にいたるまで、幅広く総合的に測ることができる検定。世界遺産について体系的に学ぶことで世界の歴史や文化、さらには国際情勢を理解することができるため、旅好きはもちろんグローバルな仕事に携わるビジネスパーソンも活用できる検定となっている。

2006年に始まって以来、約7万人が受検し、4万5,000人以上が認定された。2013年から今年にかけて富士山、富岡製糸場が続いて世界遺産登録されたことから、世界遺産への関心は高まっており、富士山の登録直後以来1年間(2013年9月・12月・2014年3月・7月の4回)の受検申込者数の合計は、前年比133%(1万3,453人→1万7,913人)と大きく伸びている。

白鳳文化を代表する東塔・西塔が並び立つ

薬師寺は全国に23ある試験会場の中の「奈良会場」で、境内の「まほろば会館」が試験会場となる。検定の申込は現在受付中で、11月17日18:00をもって受付を締め切る。

通常まほろば会館では薬師寺主催のイベントや講演会などが行われているが、検定試験の実施は初となる

『古都奈良の文化財』のひとつとして登録されている薬師寺は、東塔と西塔のふたつの三重塔が並び立つ姿が美しい寺院。680年に天武天皇が皇后の病気平癒を祈願して藤原京(現在の奈良県橿原市)に築いたものが、平城京遷都に際して現在の地へ移築された。

東塔(現在、解体大修理中)は、薬師寺に残る建造物のうち奈良時代に築かれた唯一のもので、国宝に指定されている。裳階(もこし)とよばれる飾り屋根のために六重塔に見える東塔と西塔の三重塔のほか、東院堂や金堂、南門、大講堂などが整然と建ち並んでいる。

世界遺産検定の詳細はホームページを参照。