日経リサーチは9月17日、主要企業570社のブランド力などを測定した「ブランド戦略サーベイ」の2014年度版レポートを発売した。総合ランキングでは、昨年3位に後退した日本マイクロソフトがアップルジャパンを僅差で抑えて首位に返り咲いた。

「ブランド戦略サーベイ」は企業のブランド力をコンシューマー(消費者)とビジネスパーソンの視点から評価するインターネット調査で、2003年に始まり、今年で12回目になる。

ブランド力は、「愛着度(ビジネスパーソンは企業魅力度)」「自分必要度(同ビジネス有用度)」「ブランドプレミアム・価格プレミアム」「独自性」「推奨意向」という5つの評価項目に基づいて算出した「企業ブランド知覚指数(PQ=Perception Quotient)」によって評価されている。

総合ランキングは、コンシューマーとビジネスパーソンの「ブランドPQ」のスコアを統合して算出した「総合PQ」によるもの。

同社は首位を獲得したマイクロソフトについて、「調査の直前にWindows XPやOffice 2003のサポート期間が終了、日常的に同社の商品・サービスとの接点が多いビジネスパーソンの間であらためてビジネス有用度やブランドプレミアムが評価されたようだ」と分析している。

アップルは、コンシューマーの評価は昨年並みの水準を維持したが、ビジネスパーソンの評価でビジネス有用度、推奨意向をはじめ低下したものが多く、わずか2ポイント差で第2位となったという。

そのほか、昨年にブランド力の回復傾向が顕著だった家電・AV機器メーカーは今年も好調で、ソニーが4位から3位、パナソニックが8位から4位、東芝が14位から8位と順位を上げ、トップ10に3社が入った。

得点上位100社の増加幅ランキングでは、ゴディバ ジャパン、森永製菓、カルビーの製菓メーカーがトップ3を独占し、ビジネスパーソンの評価向上が得点の増加に貢献したという。

「ブランド戦略サーベイ」2014年度版レポートの総合ランキングトップ10

14年順位 13年順位 測定ブランド 14年スコア 13年スコア
1 3 日本マイクロソフト 758 743
2 1 アップル ジャパン 756 764
3 4 ソニー 734 738
4 8 パナソニック 727 707
4 2 ヤマト運輸 727 752
6 5 グーグル(Google) 714 735
7 10 TOTO 705 702
8 14 東芝 701 686
8 7 キヤノン 701 709
10 13 オリエンタルランド(東京ディズニーリゾート) 698 688