ソニーは17日、モバイルコミュニケーション分野(MC)について事業方針を改めると発表した。商品は普及価格帯モデルを中心に見直し、地域、ポートフォリオ戦略も同様に再考する。

ソニー代表社長兼CEOの平井一夫氏

これまでMC分野では、マーケットシェア、台数の規模拡大をベースとした戦略をとってきたが、収益重視に転換させる。路線変更は、特に中国における競争環境の激化がきっかけとなっており、地域戦略および商品ポートフォリオを再考することになる。同社代表社長兼CEOの平井一夫氏はMC分野について「いろんな意味でリスクのアルビジネスだと思っている。いかにリスクをコントロールしていくのか、慎重にやっていく必要がある。商品ポートフォリオのあり方、地域戦略のあり方を考えていく」とコメントした。

今回、MC分野にかかる営業権1,800億円の全額を減損として営業損失に計上することも公表したが、MC分野の同社における位置づけは変わらない。イメージング事業、ゲーム事業と並ぶコア3事業に位置づけられる。

これについて平井CEOは「スマホ市場は年間13億台の大きな市場。長期的なスパンで見ると、ポストスマホがどこかの段階にきたときに新しいモバイル・コミュニケーションが登場したタイミングで、ソニーの資産を活用していくべき。ビジネスとして今後も関わっていかなければならない」と述べた。