少し涼しくなってはきたものの、今年の夏も暑い日が続き、今なお食欲減退や疲労感に悩んでいる人も少なくないはずだ。ただ、いわゆるこの「夏バテ」が意外な結果を生んでいる。それが「夏太り」だ。

食欲不振なのに体重が増えていた……なんていう経験はないだろうか

暑さで食欲がなくなるため、ジュースやビールなどのど越しがいい飲み物の消費が増え、食事もそうめんなどの麺類やパンなど、簡単に食べられる炭水化物が中心になる。さらに、暑さからエアコンが効いた部屋でじっとしていることが増え、運動不足に陥りがち。食欲は減退しているのに、体重を測ってみたら体重が増えていた……という人が、この時期は増えてしまうのだ。

食生活の乱れが太りやすい体質を作る

夏は熱帯夜などの影響から、睡眠の質が落ちる。それに伴って、朝の目覚めが悪く、朝食を食べたいという気力も低下。朝食を抜くと食の体内時計が乱れ、太りやすい体質を作ってしまうと言われている。

食の体内時計が乱れた上に食べやすい炭水化物中心の食事になり、食事内容の質も低下する。その結果、「そんなに食べていないのに太る」という現象が起きてしまうのだ。

食欲の秋になる前に、食事サイクルを見直すことが大事

乱れてしまった夏の食習慣をそのまま放置しておくのは危険だといえよう。「食欲の秋」を迎えると食べる量が増えるので、乱れた食習慣のままで摂取するカロリーが増えれば、より体重は増加する。下手をすると、メタボリックシンドロームなどを引き起こす可能性もある。

夏太りしているかもしれないと警鐘を鳴らすと、「摂取カロリーを減らさなくては! 」と食べる量を減らしてしまう人もいるかもしれない。ただ、ちょっと待ってほしい。食べないダイエットは、リバウンドを起こしがち。さらに髪や肌にも悪影響が出るので、お勧めできない。

「キレイにやせる」ためには、食べる量を減らすのではなく、食べる内容を見直すことが必須なのだ。以下に3つの対策をまとめたので、参考にしてほしい。

対策1 朝食習慣を取り戻すことで太にくい体質に

朝は忙しいし、食べるのが面倒という人は、簡単なものでもいいので何か口に入れる習慣をつけよう。スムージーならば食物繊維やビタミン、ミネラルなども手っ取り早く摂取できるのでうってつけだ。

対策2 カロリーで考えて量をカットしない

ダイエットというと、カロリーですべてを判断してしまう人がまだ少なくない。ハイカロリーな肉を使った料理などを「太るから」と避けがちにした結果、そばやサンドイッチといったチョイスになっている人は多いはず。ただ、炭水化物中心の食事は血糖値が上昇しやすく、逆に太りやすい体質につながりやすい。やせやすい体質づくりには、肉や魚などのたんぱく質摂取が重要になる。麺やパン、ご飯などの量を少し減らして、その代わりに肉や魚、卵、乳製品、大豆製品などのたんぱく質を意識して増やすようにしよう。

対策3 1カ月で自分の体重の10%以上の体重減少はリバウンドのもと

ダイエットというと短期間での効果を求めがち。だが、短期間に減量しすぎると、必ずリバウンドする。リバウンドは単に体重が戻るという意味ではない。筋肉力が低下した状態でリバウンドするケースが多いため、以前と同じ体重でも体脂肪の量は増えていることが多いので気をつけよう。

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