シマンテックは9月12日、iPhone 6およびiPhone 6 Plusに搭載したNFC技術を利用したモバイル決済サービス「Apple Pay」が、決済システムのセキュリティを変革する可能性があるとブログで指摘した。

Apple Payの利用イメージ

Apple Payは、支払い時にユーザーがiPhoneのTouch ID指紋センサーに触れると、クレジットカードの決済情報を呼び出せる。店頭のリーダーにiPhoneをかざすだけで商品やサービスの代金を支払うことができる。

アップルは、Visa、MasterCard、American Expressなどの大手クレジットカードやカード発行銀行と提携。ユーザーが自分のカード番号を追加すると、固有のワンタイムパスワードである「デバイスアカウント番号」がiPhone内に追加される。カード番号は端末内に保存しない。

シマンテックは、Apple Payを利用することで、セキュアな環境での決済を実現できるとしている。

米国における最近の大規模クレジットカード侵害では、カード決済端末が標的となっている。店頭レジ端末(POS)がマルウェアに感染し、顧客のカード情報を盗みとられたケースもある。

調査会社大手のGartnerでは、「実際のクレジットカード番号を受領、保存、転送する必要がなくなれば、小売業者にとってセキュリティ上のメリットは計り知れない。ワンタイムパスワードは再利用できないので犯罪者はわざわざ盗み取ろうとしない。小売業者は決済データの侵害を避けられる」とコメントしている。