日本サムスンの販売特約店であるITGマーケティングは12日、2.5インチ7mm厚SSDの新製品「Samsung SSD 850 PRO」シリーズを発売した。128GB / 256GB / 512GB / 1TBの5モデルを用意し、価格はオープン。店頭予想価格は、128GBが17,000円前後、256GBが25,000円前後、512GBが51,000円前後、1TBが89,000円前後となっている。

「Samsung SSD 850 PRO」シリーズ

Samsung SSD 850 PROシリーズは、7月1日に韓国サムスン・エレクトロニクスが発表した製品。発表時点では、日本国内は8月上旬の発売予定だったが遅れていたようで、9月12日、正式に国内発売となった。製品の詳細やベンチマーク結果など、以下の別記事も参照いただきたい。

■3D V-NAND採用の超高速2.5インチSSD - 「Samsung SSD 850 PRO」の性能を検証
■「Samsung SSD 850 PRO」が搭載する3D V-NANDとは - 2014 Samsung SSD Global Summit技術プレゼンより
■SATA 6Gbpsの限界か? - 新型SSD「Samsung SSD 850 PRO」の日本発売は7月下旬から8月上旬
■Samsung、V-NAND採用の新型2.5インチSSD「Samsung SSD 850 PRO」

最大の特徴は、NANDフラッシュメモリのセルを垂直方向に32層を重ねた3D V-NANDを、コンシューマ向けSSDとしては世界で初めて採用したこと。耐久性も向上しており、150TBまでの書き込みを保証する。1日あたり40GBの書き込みを毎日、10年間続けることが可能。これにより、製品としても10年間の保証期間を実現している。

コントローラは「Samsung 3‐Core MEX コントローラ(400MHz)」で、これはコンシューマ向け現行モデルの2.5インチSSD「Samsung SSD 840 EVO」と同じものだ。3D V-NAND用に最適化されている。キャッシュメモリはSamsung製のLow Power DDR2 SDRAMで、キャッシュ容量は128GBモデルが256MB、256GBおよび512GBモデルが512GB、1TBモデルが1GBだ。インタフェースはSATA3.0(6Gbps)、本体サイズはW69.85×D100×H6.8mm。

最大転送速度は、シーケンシャルリードが550MB/秒、シーケンシャルライトが520MB/秒(128GBモデルは470MB/秒)。ランダムリード/ライトは各モデル共通で、4Kランダムリード(QD1)が10,000IOPS(約39MB/秒)、ライトが36,000IOPS(約140MB/秒)、4Kランダムリード(QD32)が100,000IOPS(約391MB/秒)、ライトが90,000IOPS(約352MB/秒)。

パッケージと内容(画像は1TBモデル)

機能面では、TRIM、ガベージコレクション、S.M.A.R.Tなどに対応する。セキュリティ機能は、ハードウェアAES 256bitフルディスク暗号化(FDE)、TCG/Opal V.2、Encrypted Drive(IEEE1667)をサポート。また、デバイススリープモード(DEVSLP)にも対応しており、待機時の消費電力を2mWに抑えている。動作時の消費電力は3.3W、DEVSLPではない通常の待機時は0.4Wだ。

添付のソフトウェアは、既存のシステムをSamsung SSD 850 PROシリーズへと手軽に丸ごと移行できる「Samsung Data Migration 日本語版」や、セキュアイレースなどの各種メンテナンスやベンチマークが可能なユーティリティ「Samsung Magician Software 日本語版」。Samsung Magician Software 日本語版で「RAPID」モードを設定すると、PCに搭載するメインメモリの一部をキャッシュとして利用することで、Samsung SSD 850 PROシリーズの実効パフォーマンスを大幅に向上できる。