日本IBMは9月11日、x86サーバ「IBM System x M5」製品群と、アプリケーションのクラウド移行と効率性、信頼性、パフォーマンス向上を計るための新たなソリューションを発表した。

「IBM System x M5ポートフォリオ」

今回発表されたサーバ製品群には、Intel Xeon E5-2600 v3ファミリーを搭載するとともに、最大1.5テラバイトの容量を備える省電力なTruDDR4メモリーを搭載。業界標準のセキュリティに加え、同社独自のセキュリティ機能と管理手法を組み合わせたTrusted Platform Assuranceは、ハードウェア・レベルでマルウェア攻撃などのセキュリティー・リスクからシステムを保護する。

すべてのファームウェアは、セキュアな設計、デジタル署名、そして検証を行っているため、正規のファームウェアのみを実行。Trusted Platform Module最新規格(TPM 2.0)に対応するセキュリティ・チップを標準装備することにより、Windows OSからTrusted Platform Moduleを利用でき、より複雑な暗号化アルゴリズムをサポート。加えて、新しいセキュア・ファームウェア・ロールバック機能は、不正なファームウェア・パッケージによる更新が実施された際に、バックアップしている正規のファームウェアに書き戻すことで、システムを保護してくれる。またデータ保護機能のオプションとして自動暗号化ドライブおよびセキュリティー・キーを一元管理する「IBM Security Key Lifecycle Management」を提供する。

「IBM System x M5」サーバのラインナップは、企業アプリケーション向けに最適化した製品「IBM Flex System x240 M5」、ビッグデータ、アナリティクス、クラウド向けのラックマウント型サーバ(2Uサイズ、2ソケット)「IBM System x3650 M5」、広範囲なワークロードに対応する柔軟性の高いラックマウント型サーバ(1Uサイズ、2ソケット)「IBM System x3550 M5」、1Uハーフサイズのサーバ「IBM NeXtScale nx360 M5」、直接水冷式サーバ「水冷式 IBM NeXtScale System」、基幹業務向けのタワーまたはラック型サーバ(5Uサイズ、2ソケット)「IBM System x3500 M5」の6種類。

提供開始時期は「IBM System x M5」サーバは2014年第4四半期の出荷開始を予定。「IBM System x3500 M5」は2015年第1四半期の出荷開始を予定している。

また今回、クラウド移行のために新たに提供されるサービスは「IBM System x Solution for VMware VSAN」「IBM System x Solution for Microsoft Fast Track DW for SQL Server 2014」、「IBM SmarterCloud Desktop Infrastructure with Atlantis Computing ILIO」、「IBM Flex System Solution for Microsoft Hyper-V」の4種類。