ソラストは10日、保育事業で働く保育士全員を対象に、給与水準を最大18%引き上げるベースアップを2014年10月1日より実施すると発表した。併せて、初任給も業界トップ水準の20万円に引き上げる。

同社によると、現在、保育所または学童保育施設に入所申請を行っているにもかかわらず入所できていない待機児童は、東京都だけで約8,100人、全国では約2万3,000人に上る。こうした待機児童問題の背景には、保育士不足があり、2014年10月に厚生労働省が発表した調査では、保育士としての就業を希望しない理由の1つが賃金であることが明らかになっているという。

保育サービス ソラストトップページ(出典:保育サービス ソラストWebサイト)

同社は今回のベースアップにより、常勤保育士の給与を18%、園長の給与を15%引き上げ、非常勤保育士の時給も増額する。併せて、給与水準の改定に伴い、保育士の初任給も20万円まで引き上げる。これにより、保育士のモチベーションを高め、優秀な人材を確保することで、保育サービスにおける業界トップレベルの高品質化を図り、顧客満足度の高いサービスの実現と向上に努めていく考えだ。

同社は、今回の給与改定とともに、2014年度より教育・研修のさらなる充実を目指し、保育職員のスキルアップに向けた取り組みを進めている。2014年4月には、医療事務・介護・保育分野で働く人のキャリア支援を目的とした「キャリアセンター」を設立。保育職員に対して、同センターを通じて月3回以上の社内研修を実施している。