野村総合研究所(以下、NRI)は9月9日、企業向けのシステム運用管理ツールである「Senju Family(センジュ・ファミリー)」の最新バージョン「Senju Family 2014」の提供を開始すると発表した。

「Senju Family 2014」はシステム運用の作業を開発部門が直接行う「セルフメンテナンス」を実現するため、「プロセス管理」「作業自動化」「稼働統計分析」の機能強化を行った。

具体的には、申請管理、変更管理、サービスレベル管理などの業務プロセスを支援する機能において、バリデーションチェック(入力されたデータが、入力規則に対して適切に記述されているかどうかを検証する仕組み)やスマートフォンによる確認/承認など、ユーザから要望の多かった57項目について改善および機能追加を実施。

Senju Familyの製品ラインアップ

また、各種作業の環境確認機能やテンプレートの拡張により、これまで人の判断を必要とした複雑な作業を自動化、システムの状態やジョブの稼働状況について、過去の履歴から現在までの状況を時系列でリアルタイムに情報把握できるようにした。

さらにシステムの状態やジョブの稼働状況について、過去の履歴から現在までの状況を時系列でリアルタイムに把握でき、運用部門への問い合わせが不要となる。

加えて、今回新たに提供される「Senju/EN(センジュ・イーエヌ)」の拡張機能「ESP(Emergency Support Provider)」は、NRIのノウハウを製品化した障害対応ナビゲーションシステムとなる。

具体的な機能は、複数の監視ツールを統合し、運用監視の観点から「対応不要」なメッセージが出力された場合の対応は、自動的にこれを抑止するというもの。開発部門等へのエスカレーションが必要なメッセージのうち対応方法が決まっているものについては、自動的にメール送信または電話連絡を実施。「対応が必要」なメッセージの場合は、過去の対応履歴をもとに適切と考えられる対応方法を運用担当者に表示(障害対応手順書をシステム化)。対応履歴や対応時の気付き、引き継ぎ事項などを記入することで、ナレッジを蓄積することができる。

Senju/EN ESPによるメッセージ集約イメージ