ジャガー・ランドローバーは、英ロンドンのアールズコートで開催したイベントにおいて、アルミニウムを多用したほか、新たに開発したモジュラー車体構造を初めて採用した「ジャガー XE」を公開した。

XEシリーズは、ジャガー史上最も低いCd値0.26を達成しているほか、アルミニウム製のデプロイアブル・ボンネットにより衝撃から歩行者を高いレベルで保護することが可能で、米政府機関が実施する新車アセスメントプログラム(NCAP)や欧州の消費者団体によるユーロNCAPなどの公的機関および民間の衝突安全性能試験の基準を満たすよう技術開発が行われており、ユーロNCAPの評価では最高レベルの5つ星を達成する見込みだという。

また、フロント・サスペンションにはダブルウィッシュボーン式を採用したほか、リア・サスペンションにはインテグラルリンク式を採用。これにより正確なハンドリングとしなやかな乗り心地が必要とする、縦方向と横方向の双方に理想的な剛性を実現したとする。

さらに、電動パワーステアリング(EPAS)を搭載することで、ステアリングホイールからのフィードバックをロスすることなく、燃料消費を削減できるようになり、CO2排出量を従来比で最大3%削減することが可能になったという。

このほか、安全面として、オール・サーフェス・プログレス・コントロール(ASPC)を搭載。低速クルーズ・コントロールのように、3.6km/hから30km/hの間で作動し、ブレーキ・システムとパワートレインを正確に制御し、滑りやすい状況でも横滑りを防止し、ドライバーがペダルを踏まなくても最適なトラクションを提供することが可能となっている。加えて、高コントラストのカラー映像をフロントガラスに投影する、レーザー式ヘッドアップ・ディスプレイ(HUD)や、自動緊急ブレーキシステム向けステレオカメラ・テクノロジーなども搭載。同カメラは、トラフィック・サイン・レコグニション(交通標識認識)やレーン・デパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告)の機能も果たすという。また、アダプティブ・クルーズ・コントロール、クロージング・ビークル・センシング、ブラインドスポット・モニタリング、パーキング・アシスト(縦列駐車や車庫入れの半自動操作)、リバース・トラフィック・ディテクション(後退車両の検知)といったシステムも搭載しているという。

なお、XEシリーズの価格は2万7000ポンドからが予定されており、その全容は、10月2日より開催されるパリ・モーターショーにて発表される予定だという。