米Intel(インテル)は、さまざまなワークロードの要件と急速に変化するデータセンターのニーズに対応可能な22nmプロセス採用の次世代プロセッサ「Intel Xeonプロセッサ E5-2600/1600 v3製品ファミリ」を発表した。

同ファミリは、前世代製品比で最大3倍の性能向上を実現しつつ、高い消費電力効率およびセキュリティ面の強化が図られており、今後のクラウドコンピューティングの基盤となるソフトウェア・デファインド・インフラストラクチャー(SDI)向けニーズに対応が可能だという。

具体的には、新しいキャッシュ・モニタリング機能の活用によりオーケストレーション・ツール向けにワークロードをインテリジェントに配置、調整するためのデータが提供され、タスク完了までにかかる時間の高速化が可能となった。また、マルチテナント型のクラウド環境では、一般の利用者が稼働させるワークロードに対する可視性が低いため、キャッシュ処理の競合によるパフォーマンスの低下が起こることがあるが、そのような状況を分析する機能も提供される。

さらに、CPUやメモリ、I/Oの利用状況を収集するためのセンサと指標も提供され、特に筐体内のエアーフローや排気温度の監視により、データセンターにおける可視性と運用性を強化することが可能となったという。

なお、E5-2600 v3ファミリはソケットあたり最大18コア/36スレッド、最大45MBのLLC(last-level cache)を備えているほか、Intel Advanced Vector Extensions 2(AVX2)により、高い整数演算能力が求められるワークロード向けに、整数ベクトル命令の帯域を1クロック・サイクルあたり前世代比で倍となる256ビットへと強化したことで最大1.9倍の性能向上を実現することが可能。このほか、仮想化の集約率も向上しており、前世代製品比でサーバ1台あたりの仮想マシンの収容数は最大70%に増加したほか、DDR4メモリに対応することで、メモリ帯域を必要とするワークロードにおいて、前世代製品比で1.4倍の性能向上を実現したほか、Intel Advanced Encryption Standard New Instructions(AES-NI)の強化も図られており、アプリケーションのレスポンスタイムに影響することなくデータの暗号化/復号化を最大2倍高速化することが可能だという。

Xeon E5-2600 V3のダイ画像とウェハ

Xeon E5-1600 v3のダイ画像

Xeon E5-1600 v3のウェハ画像

Xeon E5-2600 V3のパッケージ裏側

Xeon E5-2600 V3のパッケージ画像