ブリストル・マイヤーズは9月3日、併用することで日本で初めて注射剤を用いないC型慢性肝炎の治療を実現する、2種類の経口抗ウイルス剤、「ダクルインザ錠 60mg(一般名:ダクラタスビル塩酸塩)」と「スンベプラ カプセル100mg (一般名:アスナプレビル)」の発売を発表した。

ダクルインザ錠 60mg(左)、スンベプラ カプセル100mg(右)

「ダクルインザ」は、米・ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)が創製した新規作用機序の直接作用型抗ウイルス剤(DAA: Direct-acting Antiviral Agents)で、C型肝炎ウイルス(HCV)の複製に必要なタンパクである、非構造タンパクNS5Aを阻害することで、抗ウイルス作用を示すというもの。

一方の「スンベプラ」は、同じくBMS製の第2世代のHCVの非構造タンパクNS3/4Aプロテアーゼに対するDAA。HCVの複製に不可欠な酵素NS3/4Aプロテアーゼの活性部位において基質の結合を阻害し、抗ウイルス作用を示すという。

同社は、「日本初の経口剤のみによるC型慢性肝炎の治療となる、『ダクルイザ』『スンベプラ』の併用療法は、高齢、合併症リスク、副作用などの理由でインターフェロンを含む治療を受けることができない患者さんにとって治療の機会を提供し、もしくはインターフェロンを含む既存治療を受けたものの、十分な効果が得られなかった患者さんにとって、安全性および有効性が良好な治療の新たな選択肢となる」とコメントしている。