トヨタ自動車は、高圧ガス保安法により定められているガス系燃料タンクの内、燃料電池自動車(FCV)用高圧水素タンクに関して、自主検査により製造することができる「登録容器製造業者」として、経済産業大臣の認可を取得したと発表した。

今回の認可取得は、同社が計画している2014年度内でのFCVセダンの販売開始に向けたもので、認可取得に向け、高圧ガス保安協会(KHK)が定めた194項目にわたる「KHKS 0102 容器等製造業者登録基準(2010) (KHKS 0102)」の基準への合致を目指し、これまで培ってきた品質マネジメントシステムをベースに、品質マニュアルや容器検査規程等を整備するとともに、関連部品会社を含めて文書体系化された品質マネジメントシステムを確立し、6月に、KHKS 0102適合の判定を取得。その後、7月に経済産業大臣の認可を得るための申請書を提出し、今回、その認可を受けたという。

なお同社では、今回の認可取得により、今後、認可基準に沿って自社で検査員制度を制定し、そこで選定した社内検査員の自主検査による製造が可能となることから、高圧水素タンクの製造効率の向上やFCVの生産性向上、コスト低減につながることが期待されるとコメントしているほか、安全でユーザーに安心してもらえる高圧水素タンクの製造効率向上に向けた工程の見直しなど、FCVの生産準備を進めていくとしている。

2014年6月に2014年度内に発売予定のアナウンスがなされた同社のFCVセダン