京都の老舗和菓子屋で、夏季限定で販売される季菓が話題になっている。なんせ、天の川のイメージをそのまま落としこんだというその商品は、息をのむほどの美しさなのだ。

インターネット上でも大評判のその和菓子の名は、『季菓「天の川」』(以下、「天の川」/税抜800円)。作っているのは、京都市東山に店を構える1865年創業の「七條甘春堂」

季菓「天の川」(税抜800円)

四季折々の美しさを愛でながら、家族や親しい人たちと楽しむお茶の時間を大切にしてほしいとの想いから、季節ごとの趣きを反映させた数々の銘菓を作りだしている老舗だ。

同社によると、「天の川」が誕生したのは約20年前のこと。夏菓子を考案していた折、スタッフから、七夕のロマンティックな伝説にちなんだ一品を作ってみるのはおもしろいんじゃないかという声が挙がった。

これをきっかけに、七夕伝説の象徴的存在である天の川をモチーフとすることを思いつき、早速商品化。食用色素を使い、開発を進め、伝説にふさわしい神秘的な色を生み出していった。

原料や水の品質にこだわる同社ゆえ、もちろん、味もとことん追究。「琥珀羹のあっさりとした甘味に小倉羹を足したことで、夏季にぴったりな、冷やして召し上がるとおいしい一品に仕上がりました」と同社広報の川合貴子さんは話す。

販売は夏季限定。購入は来年までお預け

川合さんによると、「天の川」ファンは学生から年配の方まで幅広いというが、事実、ネット上でも様々な世代による、毎年販売を楽しみにしているというコメントが見受けられる。

「今年の販売は残念ながら終了しましたが、毎年6月中ごろより販売開始しますので、来年も楽しみにお待ちください」。

とはいえもちろん、通年販売の銘菓に加えて、秋限定の商品も随時発売開始となるというのでそちらも楽しみだ。

秋にも注目の限定商品が販売されるぞ!

川合さんのおすすめは、秋を代表する果物を練り込んだ柿羊かん「秋彩」(税抜800円)と村雨餡のほろほろとやさしい口どけを堪能できる「京の錦」(税抜800円)。

「『京の錦』は、紅葉の景勝地として知られる京都をイメージして、錦秋の風情を表現した商品です」。

いずれの商品も、店頭の他、オンラインショップでも購入可能とのことなので(季節限定のため、販売期間には注意が必要)、お歳暮を送り損ねた相手へのプレゼントとして利用するのもありかも。

季菓「秋彩」

「京の錦」