LINE株式会社は2014年8月27日に行われた新サービス発表会「LINE Showcase 2014 Aug.」の中で、同社が運営するスマホ向けECサービス「LINE MALL」の新機能・新サービスについて発表しました。

LINE MALLは、2013年11月下旬より先行体験ユーザーにのみ限定してサービスをスタートし、12月20日にAndroid版を正式リリース。iPhone版は今年3月6日に公開しました。登録料や出品手数料がかからず、LINEユーザー誰でも簡単に商品を出品できる同サービスは、「ヤフオク!」のようなオークション型ではなく、出品者が値段を決められるのもポイントです。また、商品価格はすべて送料込みのシンプルな値付けなので、ECに馴染みのない人でも、まるでウィンドウショッピングのように商品との出合いを楽しみながら買い物ができるのが特徴。

そんなLINE MALLが今回新たに打ち出したサービスは、LINEの強みである「つながり」を活かしたECサービスへと変化しています。

「LINE グループ購入」と「LINE ギフト」スタート

8月28日よりスタートしたのが「LINE グループ購入」です。

「LINE グループ購入」は、代表者が注文したい商品を選択し、共同購入したい友だち・グループを指定します。配送方法(一箇所へまとめて配送または、参加メンバーごとへの配送)や自身の購入個数などを入力した注文書を作成したら、LINEのメッセージで注文書を送信。グループ購入対象商品は最低注文個数が決まっており、総購入個数がこれを上回れば購入可能になるというもの。グルーポンなどのクーポン購入サイトのシステムに似ていますね。

年内にさらにサービスを拡充!

この他に年内開始予定のサービスも紹介されました。その1つが「LINE マルシェ」です。このサービスは、生産者とLINE MALLが契約を結び、獲れたての農作物や新鮮な魚介類など、現地にいかないと手に入れることができない食材をLINE MALLから直接購入できるサービス。LINE MALLで売り買いの全てを補えるサービスを目指し、今後、サービスの正式オープンと商品ラインナップの拡充を行っていくようです。

ほかにもネットではなく、リアルで店舗展開をしている人気セレクトショップの商品をネットから直接購入できる「LINE セレクト」や、すでにLINE MALLに出店中のクリエイターのハンドメイド作品を工場で量産製造できるように支援する「LINE クリエイターズモール」など、新たなECサービスの形を提示してくれました。

しかし、現在のLINE MALLはなかなかモノが売れないという評価が聞こえてきます。直感的な操作ができる反面、目的の商品が見つけづらく、オークション形式ではないため商品の値付けが難しいという問題があります。

今後の課題として、そうしたユーザーから出てきた不満を改善し、新たにスタートさせるサービスとうまく共存させていくことが肝心ではないかと思います。LINEがスマホを使う人にとってなくてはならない存在であるように、LINE MALLが今回の発表により、そうした存在へと果たして成長していくのでしょうか?