俳優の大泉洋、染谷将太、歌手で女優の安藤裕子が28日、北海道・札幌で行われた映画『ぶどうのなみだ』(10月4日北海道先行公開・10月11日全国公開)の完成記念イベントに出席した。

北海道特別"福"知事に就任した大泉洋

小規模公開ながら興行収入3.8億円のヒットを記録した『しあわせのパン』から約2年。スタッフが再集結し、再び大泉洋を主演に据えて『ぶどうのなみだ』が完成した。三島有紀子監督がオリジナルの脚本を書き下ろし、北海道・空知地方の"ワイナリー"を舞台に、ワイン造りに励む兄弟・アオ(大泉洋)とロク(染谷将太)、そこに現れる女性・エリカ(安藤裕子)とその周りの人々の人間模様が描かれる。

イベントは、北海道の象徴である旧道庁前に同日オープンした新名所「赤れんがテラス」で行われ、大泉は自身の故郷ということもあってか"舌好調"。多くの"福"が訪れることを願って命名された「北海道特別"福"知事」に任命され、高橋はるみ北海道知事から辞令書とたすきを受け取ると「昔から肩書がほしかったんです!」と満足気。観客に「さあみんな福知事と呼んでくれ」と求めると、会場からは「福知事ー!」と一斉に声が上がった。

締めくくりには「本日福知事となりました大泉洋でございます。私が福知事になったからには、北海道の道民税は無税! 消費税は2%! …と知事に提案しておきます」と公約を掲げ、会場からは拍手と喝采。「今日は皆さまにお願いがあります。『ぶどうのなみだ』という映画は北海道の魅力を伝える良い機会です。ここにお集まりの皆さまは映画館に足を運んで、良い映画だったと口コミしてください。そうすると北海道に観光客が増えることでしょう。経済効果は抜群です。そうすればまわりまわって皆さまのふところに返ってくるはずです! 何卒よろしくお願い致します」と演説のような口調で語りかけ、会場を盛り上げた。

その後、場所を札幌シネマフロンティアに移して、完成披露試写会の舞台あいさつを実施。大泉は自身の役柄を「今回もあまりしゃべらない役でしたが、アオというつらい過去や苦悩を抱えたキャラクターに僕自身共感できるところもありました。難しいけれども、愛せる役でした」と振り返り、「こんなに北海道の魅力をダイレクトに伝えられる作品に出会えてうれしいです。今回僕が北海道ワインについていろいろ知ることが多かったように、北海道の魅力について道民自身が再認識することが何よりすてきなことだと、福知事は考えます」と最後まで福知事の責務をまっとうしていた。

左から染谷将太、高橋はるみ北海道知事、大泉洋、安藤裕子、三島有紀子監督