米Leap Motionが「Leap Motion Controller」をバーチャルリアリティ(VR)用ヘッドマウントディスプレイ(Oculus Rift DKなど)に取り付けるマウント「VR Developer Mount」を開発者向けに発売した。価格は19.99ドル。

VRヘッドセットを使ってユーザーは仮想現実の世界に没入できるが、ヘッドセットに目が覆われて現実世界から隔離され、またコントロールにはゲームコントローラやVRグローブが必要になる。Leap Motionは、Leap Motion Controllerを組み合わせることでその隔たりを解消しようとしている。Leap Motion Controllerは、手の動きやジェスチャでPCを操作するNUIデバイス (Natural User Interface)である。赤外線LEDで手や指を照らし、赤外線カメラで撮影したデータを解析して手や指の位置を割り出す。PCではディスプレイの前にLeap Motion Controllerを置くが、それをVRヘッドセットの外側に装着し、手と目のようなインターフェイスを加えることで、より自然で直観的に感じられる仮想現実を実現する。

Leap Motion Controllerを装着したOculus Rift DK2

まず従来のPCでの使い方と同じように、VRヘッドセットに装着したLeap Motion Controllerがユーザーの手や指の動きを追跡し、VRグローブを使わない素手によるコントロールを可能にする。Leap Motion Controllerの視野角は135度と広く、人が自分の手を見られる範囲をカバーできるので、実際と同じ感覚で仮想現実でも手を使える。また、赤外線LEDと赤外線カメラが認識できる範囲に限られるが、手以外のものについてもLeap Motion Controllerを通じて見ることができ、その情報をアプリケーション開発に活かせる。

Oculus Rift DK2を装着したユーザーの手と指の動きをトラッキング

Leap Motionはまた、VRヘッドセットへの組み込みを想定した新しいセンサーの開発も進めている。現在プロトタイプが存在するDragonfly(コードネーム)というセンサーは、赤外線イメージに加えて色も解析でき、Leap Motion Controllerよりも高解像度で視野範囲も広い。目の機能を強化するものになる。現時点でVRヘッドセット・メーカーとのパートナーシップには言及していないが、Leap Motionの技術でVRヘッドセットが目と手を持つことで「真の3Dインターフェイスと共にバーチャルリアリティは次のレベルに進む」とアピールしている。