日経BPコンサルティングは8月29日、「携帯電話・スマートフォン“個人利用”実態調査2014」の調査結果を発表した。同調査は2000年から実施しており、今回、携帯電話とスマートフォンの利用状況、携帯電話・スマートフォンの満足度など135項目に対して全国の男女4,400人から回答を得た。

携帯電話とスマートフォンの所有状況を尋ねたところ、「従来型の携帯電話(フィーチャーフォン)を1台だけ所有」している人は53.0%(前回58.9%)、「スマートフォンを1台だけ所有」している人は39.3%(同33.7%)と、スマーフォンが増え携帯電話は減少した。

15~29歳のスマートフォン利用率は高く、女性の15~19歳は78.5%、同20~24歳は73.5%、男性の15~19歳では77.0%に上っている。

携帯電話、スマートフォン利用者の内訳 資料:日経BPコンサルティング

同調査は、性別と年代別の組み合わせで均等サンプリングしているため、総務省の人口統計を用いて国内の人口構成に合うように補正してスマートフォンの普及率を算出した結果、36.9%となった。

例年と同様、今回も、現在使用している携帯電話・スマートフォンの1台目と2台目を合わせた総合的な顧客満足度と、通話機能や料金体系、デザイン、機能、サービスなど27項目についての満足度を尋ねている。その中から「総合評価」、「通話品質」、「圏外の少なさ(どこでも使える/どこでもつながる)」、「本体価格」、「基本料金・通話料金」、「パケット代」の基本的な6項目についての満足度を指標化し、キャリア別にレーダーチャートで表した。

主要4サービスの「総合評価」は、KDDI(au)が17.9ポイント(前回18.8)と8年連続で1位となった。以降、NTTドコモ(16.6ポイント、同15.1)、ソフトバンク(14.4ポイント、同15.6)、ウィルコム(13.2、同11.5)となり、2位と3位が入れ替わった。

個別の項目においては、KDDI(au)はすべて2位で、全項目で満遍なく満足度が高かった。NTTドコモは「通話品質」と「圏外の少なさ」が1位、ウィルコムは「本体価格」と「基本料金・通話料金」、「パケット代」が1位だった。

キャリア別満足度(1台目と2台目を合わせた満足度) 資料:日経BPコンサルティング

一方、スマートフォンの「総合評価」は、1位がソフトバンクで20.2ポイント(前回22.6)だった。2位はKDDI(au)で19.5ポイント(同18.0)、3位はNTTドコモで16.6ポイント(同13.7)と、4年連続で同じ順位だった。

なお、1位のソフトバンクと3位のNTTドコモの差は、前回調査の8.9ポイントから3.6ポイントに縮まっており、その要因として、NTTドコモもiPhoneの販売を開始して3キャリアすべてがiPhoneを取り扱うようになったことが挙げられている。

キャリア別満足度(スマホに限定した場合の満足度) 資料:日経BPコンサルティング