パイオニアは8月27日、AVアンプのフラッグシップモデル「SC-LX88」と「SC-LX78」を発表した。発売は9月下旬。希望小売価格は、SC-LX88が335,000円で、SC-LX78が250,000円(税別)。

「SC-LX88」

SC-LX88とSC-LX78は、マルチチャンネル同時ハイパワー出力が可能なClass D「ダイレクト エナジーHDアンプ」を搭載した9.2chのAVアンプ。9ch同時出力時に、SC-LX88では810W、SC-LX78では770W(1kHz、THD 1.0%、8Ω)の総合出力を実現する。

2製品とも、最新の多次元サラウンドフォーマット「Dolby Atmos」にファームウェアアップデートで対応。リアルな音の移動と臨場感の高いサラウンド空間を実現する。

自動音場補正技術「MCACC Pro」を採用。MCACC Proでは、各チャンネルの周波数と音圧レベル、さらに時間軸の要素を加えた補正が行われる。さらに、低域と高域のズレやチャンネル間の位相特性の補正を行う「フルバンドフェイズコントロール」も採用。さらに、サブウーファーを2本接続した環境で、それぞれのサブウーファーからの低域を室内環境に合わせて補正する「デュアルサブウーファーEQ補正」も搭載している。なお、SC-LX88には、ディスプレイでの表示を見ながら、mm単位でスピーカー位置を調整できる「プレシジョン・ディスタンス」も搭載している。

HDMIは最新の2.0仕様。4K/60P映像信号の伝送に対応しており、「4Kアップスケーリング」機能も搭載している。HDMI端子は入力9系統/出力3系統を装備。9系統あるHDMI入力のうち、リアパネルに装備された「HDMI入力7」は、MHLと兼用となっている。3系統のHDMI出力は、同時出力に対応している。

HDMI以外の入力端子は、映像がコンポーネント×3系統にコンポジット×4系統、音声がデジタル×4系統(光×2系統/同軸×2系統)にアナログ×2。なお、SC-LX88のみ7.1chのアナログマルチチャンネル入力を装備している。

同じくHDMI以外の出力端子は、映像がコンポーネント×1系統とコンポジット×1系統のモニター出力に、マルチZone出力端子(コンポーネント×1系統/コンポジット×1系統)、音声が9.1chプリアウト×1系統に光デジタル×1系統、アナログ×1系統、マルチZone×2系統となっている。

「SC-LX88」のリアパネル

「SC-LX78」のリアパネル

2製品は、録音スタジオ「AIR Studios」のサウンドクリエイターと共同で音質チューニングを行っており、AIR Studios認証も取得済みだ。

音声DACは、ESSテクノロジー社製の「SABRE 32bit Ultra DAC(ES9016S)」を2つ搭載。ネットワークやUSBからのハイレゾ音源再生に対応する。192kHz/24bitまでのFLAC/WAVファイル、5.6MHzまでのDSDファイル、さらに96kHz/24bitまでのFLAC/WAVのマルチチャンネルコンテンツの再生が可能だ。

ネットワークは本体のみの場合、有線接続となる。Wi-Fiを使用するには、別売の無線LANコンバーター「AS-WL300」が必要だ。AirPlay、DLNA 1.5に対応するほか、「vTuner」によるインターネットラジオを楽しむこともできる

USBポートは、フロントとリアにType Aポートをそれぞれ1基ずつ装備。また、SC-LX88はリアにType Bポートを1基装備しており、USB DAC機能も使用できる。USB DAC機能は、192kHz/32bitまでの音楽ファイル再生に対応する。

また、音声信号を32bitまで拡張処理する「Hi-bit 32 Audio Processing」機能を搭載しており、ハイレゾ以外のコンテンツでも、微細なニュアンスまで表現することが可能だ。

本体サイズはいずれもW435×D441×H185mm。質量は、SC-LX88が18kg、SC-LX8が17.6kgとなっている。消費電力はいずれも370W。