全国銀行協会はこのほど、2014年6月末時点(4~6月期)における「インターネット・バンキングによる預金等の不正払戻し」に関する調査結果を発表した。それによると、4~6月期の不正払戻し被害件数は過去最悪の459件、被害金額は6億4,700万円となった。

今回からゆうちょ銀行も調査対象に加わったため単純比較はできないが、前年同期(被害件数128件、被害金額1億1,400万円)と比べると、被害件数は約3倍、被害金額は約4倍も増加している。

「インターネット・バンキングによる預金等の不正払戻し件数・金額(2005~2013年度)」(出典:全国銀行協会Webサイト)

「インターネット・バンキングによる預金等の不正払戻し件数・金額(2014年度~)」(出典:全国銀行協会Webサイト)

内訳は、個人の被害件数が413件(前年同期123件)、被害額が4億4,900万円(同1億500万円)。対応方針決定済件数は148件、うち補償件数は138件、補償率は93.2%だった。

法人の被害件数は46件(前年同期5件)、被害額は1億9,800万円(同900万円)。法人被害は過去最悪だった2013年度の被害件数が35件、被害金額が1億8,300万円で、2014年度は4~6月期の3カ月間だけで既に2013年度を上回った。

調査対象は、同協会の正会員・準会員・特例会員の銀行192行。