財務省は20日、2014年7月の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は9,640億円の赤字となった。赤字は25カ月連続。

輸出額は前年同月比3.9%増の6兆1,886億円で、3カ月ぶりの増加。品目別では、自動車が同8.1%、金属加工機械が同35.7%増、科学光学機器が同9.8%増となったのに対し、船舶は同27.6%減などとなった。

輸入額は前年同月比2.3%増の7兆1,526億円で、2カ月連続の増加。品目別では、原粗油が同6.9%増、液化天然ガスが同7.4%増、石油製品が同23.3%増などとなった。

2014年7月の貿易統計(速報)(出典:財務省Webサイト)

地域別に見ると、対米国は、輸出額が前年同月比2.1%増の1兆1,283億円、輸入額が同6.2%増の6,446億円で、4,837億円の黒字。黒字額は6カ月連続の減少となった。輸出品目では、原動機が同21.3%増、自動車の部分品が同14.4%増、金属加工機械が同45.1%増、自動車が同10.3%減など。輸入品目では、穀物類が同62.7%増、液化石油ガスが同196.8%増、原動機が同33.6%増などとなった。

対EUは、輸出額が前年同月比10.2%増の6,471億円、輸入額が同0.9%増の6,966億円で、495億円の赤字。赤字は19カ月連続となる。輸出品目では、自動車が同74.3%増、建設用・鉱山用機械が同49.7%増、半導体等電子部品が同30.9%増、自動車の部分品が同27.3%減など。輸入品目では、原動機が同60.0%増、肉類が同93.8%増、液化天然ガスが全増、自動車が同19.4%減などとなった。

対アジアは、輸出品目が前年同月比3.4%増の3兆3,309億円、輸入品目が同1.2%減の3兆867億円で、2,442億円の黒字。黒字は6カ月連続となる。輸出品目では、自動車が同17.8%増、金属加工機械が同44.4%増、科学光学機器が同12.3%増、有機化合物が同13.4%減など。輸入品目では、液化天然ガスが同18.3%減、通信機が同21.9%減、電算機類(周辺機器含む)が同8.5%減などとなった。

対中国は、輸出額が前年同月比2.6%増の1兆1,328億円、輸入額が同2.5%減の1兆4,544億円で、3,216億円の赤字。赤字は29カ月連続となる。輸出品目では、金属加工機械が同61.2%増、自動車の部分品が同17.3%増、科学光学機器が同11.8%増、有機化合物が同18.8%減など。輸入品目では、通信機が同25.6%減、衣類・同付属品が同11.3%減、電算機類(周辺機器含む)が同8.7%減などとなった。