富士フイルムとIMAGICAは、映像業界向けデータアーカイブ分野において業務提携するパートナー契約を締結し、映画やテレビ番組など、映像作品のデジタルデータを長期保管するサービスを8月18日より、IMAGICAを通して映像業界向けに提供すると発表した。

両社の業務提携により、IMAGICAに撮影・編集などを依頼した高画質・大容量の4K作品のデータや、復元を依頼した過去のフィルム作品のデータを、富士フイルムのデータアーカイブサービス「d:ternity(ディターニティ)」で長期保管することが可能になり、映像作品の一連のライフサイクルにおいて、より便利にサービスを利用できるようになる。

「d:ternity」概要

富士フイルムは、映像作品や企業の研究データなど、長期保管が必要な貴重なデータを預かり、自社のコンピュータ用磁気テープに記録して長期保管する「d:ternity」を2014年4月より開始。同サービスは、記録媒体に常時通電の必要がない磁気テープシステムを使用することで、HDDを使用した場合に比べて、コスト優位性のあるサービス提供を可能とする。同社のコンピュータ用磁気テープは、磁気特性・長期保存性に優れた独自の「バリウムフェライト(BaFe)磁性体」を使用、長期保存後も、安定してデータを読み出すことができる。

一方IMAGICAは、最新の4K映像作品をはじめとするポストプロダクション業務(映像や音楽の編集、特殊な視覚効果の合成など、映像作品の撮影終了後に行う作業の総称)を実施。また、過去にフィルムで撮影された映画作品をフィルムの状態に応じて修復し、デジタル変換して復元することで、作品を利活用したり保存するサービスを提供している。