キャセイパシフィック航空は8月12日、バイオ燃料戦略の一環として、バイオ航空燃料の開発企業である米フルクラム・バイオエネルギーへの出資を発表した。航空会社によるフルクラムへの出資は初めてだという。

また、今回の出資に加えて両者は、今後10年間に約14億2000万リットルの航空燃料の供給契約も締結。これを受けて、フルクラムは2014年後半に最初の商業プラントの着工を計画するとともに、同航空のネットワーク戦略を配慮した北米の複数地点で大規模な再生可能航空燃料の生産拠点を設けていく予定だとしている。

フルクラムの廃棄物燃料製造技術によって生成される航空燃料は、航空機や陸上の輸送車両で利用される際、既存の燃料と比べて二酸化炭素排出量を80%以上削減することが可能で、最終的に埋立てられる固形廃棄物や生成の過程で発生するメタンガスの排出量も低減されるとしている。

同航空は、今回の出資を2020年以降の二酸化炭素排出量削減目標として掲げるカーボンニュートラルの達成に繋げていきたい考えで、今後の追加投資も視野に入れているという。