「不可能」を意味する慣用句は本当に実現不可能なのか? ドキュメンタリーチャンネル「ディスカバリーチャンネル」で放送中の人気シリーズ『怪しい伝説』の第211回(9日23:00~)で、その実験が行われた。

「猫を集めて群れにする」は本当に不可能なのか?

フリーの特殊効果マンのアダム・サベージと、化学や物理学や工学等をはじめとした諸分野に幅広く精通したジェイミー・ハイネマンらの"伝説バスターズ"たちがさまざまな実験を行う同番組。アメリカには不可能なことの例えとして、「猫を集めて群れにする(herding cats)」「油のついた豚を捕まえる(catching a greased pig)」「5ポンドの袋に10ポンドの糞を入れる(you can't put 10lbs of poop in a 5lbs bag)」などの慣用句がある。今回はその3つが「本当に不可能なのか」を調査。実際に動物や糞を使って、体当たりの実験を試みた。

まず最初に実験したのは「猫を集めて群れにする」。個人主義で自立心が強い猫は、自由奔放で群れない動物と言われている。「群れにすることが不可能」とされているのはそのため。まずは羊の群れで動物を誘導する方法を学び、いざ実験。10メートル×15メートルのスペースに8匹の猫を放ち、手を使わないことをルールとして中心の円内に誘導するも…羊とは違って1カ所に集まることはなく、どの猫も言うことを聞かない。全く実験が進まないため、ルールを破って仕方なく抱えて運ぶことに。玩具を使っての再挑戦に挑むも、やはり猫を集めることはできなかった。

続いてキャリー・バイロン、グラント・イマハラ、トリー・ベレッチの3人が挑むのは、「油のついた豚を捕まえる」。好ましくないことを例える際に使われがちな豚だが、意外と素早いのが特徴。3人はカリフォルニア州にある養豚場まで足を運び、油まみれの豚を追いかけた。まずはゲージから外に出して走らせ、中央にある直径2.5メートルのサークルに入れるまでの時間を計測。キャリーは10キロの豚を55秒、グラントは18キロの豚を2分で、トリーは68キロの豚を5分をかけて円内に引きずり込むことに成功した。この後、3人はさまざまな捕獲装備を開発し、さらなる時間短縮に挑む。なお、専門家の指導をあおぎ、実験はブタのケガに注意して行われた。

実験の結果、「猫を集めて群れにする」は不可能で、「油のついた豚を捕まえる」は可能。残りの1つ、アダムとジェイミーが調査した「5ポンドの袋に10ポンドの糞を入れる」では、意外な発見と結果が待っていた。