米GoogleがスマートメッセージサービスEmuを買収した。買収金額など詳細は非公開。Emuは8月25日でサービスを停止、アプリストアからも削除するとしている。

Googleによる買収は、Emuが8月6日に発表した。Emuは2012年に創業、今年正式版となったばかりのモバイル用インスタントメッセージング(IM)アプリを提供している。

同アプリの最大の特徴は、アシスタント機能の統合で、やりとりされた会話に基づいて作業を自動化してくれるところにある。たとえば、会話中に「どこにいる?」と相手に尋ねると地図が表示されたり、「金曜日の夜、一緒に食べる?」という会話では、画面中にカレンダーがスナップショット表示されたり、自宅や勤務地近くのレストラン名が入っていれば、レストラン情報がスニペットとして表示されるという。

内容に合わせてスケジュールのスナップショットを自動で表示する

テキストしながら地図を利用した位置情報共有も可能

このほか、スヌーズ機能として、「家に着いたら」などの内容が入っていると「自宅に着いたらスヌーズで通知する」などのオプションを提供する。また、運転中にメッセージが入ると相手に運転中であることを自動で知らせる機能もある。

Emuの共同創業者でCEOを務めるGummi Hafsterinsson氏は、Appleが買収する前のSiri、Google、Appleに勤務したことがあるAI(人工知能)およびモバイルのベテラン。モバイルメッセージングはLINEなどのベンチャーのほか、Facebookなど各社がフォーカスしている分野であり、Googleが今後、同社の技術をどう活用するのかが注目される。