AppleとSamsung、米国外の法廷闘争終結へ - 欧州委の異議告知書も影響か?

 

米Appleと韓Samsungは、両社が米国外で係争中の訴訟について、すべての件を取り下げることに合意したと共同声明を発出した。この合意にはライセンスに関する件は含まれておらず、既存の訴訟については米国の法廷で引き続き議論を行うとしている。

共同声明の全文は以下の通り。

共同声明 AppleとSamsungは、両社が米国外で係争中の全訴訟について取り下げることに合意いたしました。この合意にはライセンスに関する件は含まれておらず、両社は既存の訴訟について米国の法廷で議論を継続する。

AppleとSamsungの法廷闘争は、2011年4月にAppleが、SamsungのAndroidスマートフォンとタブレットがiPhone、iPadを露骨にコピーしているとして、特許権や商標権などの侵害で米カリフォルニア州北地区サンノゼ連邦地裁に提訴したのを皮切りに、各国で繰り広げられてきた。

SamsungはAppleの申し立てに対し、3Gでの通信規格「UMTS」に関連した特許について、AppleがSamsungの権利を侵害しているとして販売差し止め訴訟を起こし反撃に出ていたが、同特許はスマートフォンなどの開発に不可欠な標準必須特許となっており、Samsungは欧州電気通信標準化機構(ETSI)に対し、「公正、合理的、かつ非差別的」な条件で他社に使用を許諾することを約束していた。「公正、合理的、かつ非差別的」な条件、これは「FRAND(Fair, Reasonable, and Non-discriminatory )」と呼ばれているが、欧州委員会は、Samsungの主張はこの約束を反故にするものだと判断、EUでの競争法に違反する可能性があるとして2012年12月より調査を開始していた。

同年12月、欧州委員会は、FRAND条項を順守せず、特許侵害を理由にAppleを市場から締め出そうとする行為は市場支配的地位の乱用に相当するという見解をまとめ、Samsungに対して異議告知書を送付した。それに対し、Samsungは制裁を回避すべく、和解に向けた是正策を提示していたという経緯がある。

Samsungは昨年、欧州経済領域(EEA)で特許ライセンスの枠組みに合意したすべての企業に対し、標準必須特許に関連した差し止め請求を今後5年間自粛することを約束。欧州委員会は、この提案を妥当な措置として受け入れている。

また、オランダではSamsungが起こした同様の訴訟について、Appleが篤実に交渉を進めるよう最大限努めたにも拘わらず、販売差し止め処分を求めたのであり、そのような対応は契約締結交渉の相手方に誠実に対応するべき義務に反するとして、請求が棄却されている。

今回の共同声明は、一見穏やかな印象を受けるが、Samsung側がFRANDに関しての裁判では最早、勝ち目がないと判断しての、苦渋の選択と見るのが正しいのかもしれない。

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