Intersilは8月5日、3Aハイサイド/ローサイドドライバ内蔵の55V同期整流型降圧コントローラ「ISL78268」を発表した。

高負荷アプリケーションの設計課題の1つが、変換効率とサイズ、ノイズの最適バランスの実現である。しかし、部品選択、スイッチング周波数、出力リップルがトレードオフ関係にあるため、カスタム仕様で電力段を負荷に対応させる必要がある。これに対し、同製品は高い設計自由度を提供しており、最適バランス実現のための工数を軽減できる。具体的には、一次側高電圧レール(代表値:12/24/48V)から二次側低電圧レール(代表値:3.3/5.0/12V)への変換が容易である。

また、ピーク電流モード制御同期整流型PWMコントローラの他、アダプティブデッドタイム制御機能内蔵のハイサイド/ローサイドFETドライバを集積している。さらに、55V入力時の精度は車載機器に最適なレベルに設定されているのに加え、12Vロードダンプ仕様や、欧州のOEMの間で採用が進んでいる新しい48V電源システムにも対応している。この他、内蔵の3Aドライバは、低電力FETや、並列接続の高電力FETの迅速なスイッチングを可能にし、デッドタイムの最小化、スイッチング損失の低減、効率の向上、発熱の低減に寄与する。こうした特徴により、1個の降圧コントローラで幅広い負荷要件への対応が可能になり、設計の簡素化と製品開発期間の短縮が実現するとしている。

なお、パッケージは4mm角の24ピンQFN。価格は1000個一括購入時で2.45ドルから。すでに出荷が開始されている。また、評価キット「ISL78268EVAL1Z」は83.33ドルで販売されている。

3Aハイサイド/ローサイドドライバ内蔵の55V同期整流型降圧コントローラ「ISL78268」