米Facebookは7月31日、健康やローカル情報などのベーシックな情報にアクセスできるデータ通信料が無料のモバイルアプリ「Internet.org App」を発表した。これは、Webにアクセスできる人を拡大することを目的に、同社がEricssonらと進めているInternet.orgの取り組みの一部で、まずはザンビアで提供を開始する。

Internet.org Appはデータ通信料が発生しないサービスで、アプリ内のメニューをブラウズして必要な情報にアクセスできる。第1弾として、ザンビアの通信キャリアであるAirtel向けに公開される。Airtelの顧客は、同アプリを無料でダウンロードして利用できる。

Airtel向けアプリでは、Airtelの加入者向けサービス、Facebook、Facebook Messengerのほか、「Wikipedia」や「Google Search」、天気の「AccuWeather」、求人情報「Go Zambia Jobs」「Zambia uReport」といった地元向けの情報にアクセスできる。

Facebookは2013年8月、Ericsson、Samsung、Nokia(現Microsoft)らとInternet.orgを立ち上げ、インターネットの普及活動に乗り出している。Internet.orgによると、世界の人口の85%が無線通信のカバーエリア内にいるにもかかわらず、インターネットにアクセスする人は30%にとどまっているという。

Internet.orgは、データ通信料金などコストを下げること、ネットワークとサービスの効率改善、ビジネスモデルの3つから、こうした状況を解決していくとしている。

「Internet.org App」の画面