JR北海道はこのほど、北海道新幹線開業後の経営分離区間(江差線五稜郭~木古内間)の運営を担う第3セクター鉄道との安全運行体制構築に関する追加の基本合意を、7月28日付で北海道知事と締結したと発表した。

江差線の普通列車(2014年5月撮影)

JR北海道は4月30日、第3セクター鉄道への協力内容について北海道と基本合意を締結したが、6月22日に経営分離区間での3度目の貨物列車脱線事故が発生。北海道知事はこれを受けて、「大きなリスクを抱えたままの状態で鉄道資産を引き受け、運行することはできない」と議会で答弁。経営分離後の事故であっても、事故原因がJR北海道にあると判明した場合には、JR北海道に抜本的対策を求めていくとの考えを表明していた。

今回締結された追加の基本合意はおおむねこれに沿ったもので、運輸安全委員会の調査で事故に関するJR北海道の過失が認められた場合、経営分離後もJR北海道が必要な対策を取ると定めた。また、対策が済む前に同様の脱線事故が起きた場合は、JR北海道の負担で線路を復旧し、原因究明後に清算するとしている。